おうまさん

SEのふりをしながら趣味をやる。

TAG Heuer S/elの魅力について

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1. はじめに

私は10年以上、腕時計であるタグホイヤーのS/elを愛し続けている。そもそもタグホイヤーとは、スイスの高級時計メーカーでありながらも、比較的手を出しやすい価格帯でスポーティなデザインから落ち着いたデザインなど幅広い種類の時計を展開している。

F1のアイルトン・セナや、テニスの錦織圭とスポンサー契約していることでも知られ、歴史とともにスピードと究極を制してきたブランドである。

私は、タグホイヤーがリリースしてきた時計のデザインの中でも、1980年台後半に登場し始めたスポーツエレガンス(以下、S/elという)のデザインが大好きであり、過去に5つ所有していた経験がある。

現在はクォーツ2つと機械式1つの計3つを所有しているため、本記事ではその魅力について述べる。

 

2. S/elとは

S/elの特徴は主に3点ある。

1) S字のブレスレット

人間工学に基づいたブレスで、S/elの最も特徴と言えるものである。実際に腕に装着すると、違和感を感じず装着していることを忘れてしまうほどの快適な着け心地である。

個人的には金と銀のS字コマが交互に配置されたブレスを好むが、これらの組み合わせは自由であり、銀のコマのみでブレスを構成することもできるなど比較的自由度の高い造りにもなっている。

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2) 200m防水

S/elはダイバーズウォッチとしても使え、防水機能を備えている。文字盤のガラス周囲にあるベゼルは反時計周りに「カチカチ...」と手で回すことが出来る。しかし、竜頭が浮いていたり、裏蓋を自身で開けた場合は、防水とはいえ文字盤やガラスが曇ってしまう。実際に、湿気によりインデックスの塗料が劣化している中古品もよく見られる。

以下の画像は、クォーツのS/elを自身で電池交換した際に撮影した写真である。S/elはメンテナンス性にも優れており、電池の交換やベルトの調整を含めアマチュアでも簡単に手入れが行えるがこの時点で防水機能は失われるため、メーカにメンテを依頼をするのが最善な手法となる。

(本時計のボタン電池SR927SWを交換したもの)

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3) 多種多様なS/elのデザイン

自身が所有しているのは、クォーツの「S95.213K」「S95.713K」とオートマチックの「CG-2121-R0」の3つであり、いずれもブレスやベゼルが金色であるが、全て色が銀色で統一されたモデルも存在する。また、クォーツやオートマチックのいずれかから選択肢があり、なおかつ三針タイプやクロノグラフの種類として豊富にある。その数は30種を超えると思われる。

なお、クロノグラフは型番が「CG」からはじまり、その後に四桁の数字が並ぶ場合が多い。例えば、CG-2◯◯◯からはじまるならば12時、9時、6時位置に3つのインダイヤルが並ぶモデルなどである。

※例外もあり、CG-◯◯◯◯-◯などモデルチェンジされているモデルもある。

この規則で様々なモデルをGoogle等で検索していくと、特に気になるモデルがヒットすることもある。私が今まで現物として見たことのないS/elのモデルが「CG-1125」である。恐らく後期に製造されたものだと思うが、文字盤に金色の円が中央に小さくあり、同時にインダイヤルの枠も金の枠で描かれている。

「CG1120-1」と似たモデルであるが、文字盤がグレーと金の配色が個人的に大変気に入っており是非とも一度見てみたい時計の1つである。

3. S/elの魅力

通常の腕時計のブレスは、革製のものであったり、ステンレスの長方形状の部品がいくつかに繋がって無難な種類が多い。しかし、最大の特徴であるS字型のブレスはもはや芸術であり、見て楽しむことも出来るほど強く引き寄せられるものでもある。

また、オートマチックのS/elにおいては当時のムーブメントの歴史に迫ることも出来る。自身のCG-2121には恐らく、代表的なクロノグラフのムーブメントであるETA7750が搭載されている。S/elの各々が整ったデザインを見ながら、当時の機械式時計の成立ちを考え、浸ることも趣がある。

最後に、S/elは特に90年代に人気となった時計でもある。当時放送されていた「古畑任三郎」の田村正和もS/elのアイルトン・セナモデル「S25.706」を装着していたと記憶している。特にそのモデルが見える古畑任三郎の回は、「ニューヨークでの出来事」や「さよなら、DJ」である。「さよなら、DJ」では実際に古畑がクロノグラフを操作しているシーンも見受けられる。

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4. まとめ

今回は、自身が気に入っているタグホイヤーS/elの概要について述べ、特徴や魅力について紹介した。S/elは現在、販売されていないが新たなモデルである「LINK」にそのデザインが継承されている。

タグホイヤー LINK」はS/elのブレス形状を継承し、S字のカーブをよりスタイリッシュに、平べったいステンレス製の素材で構成されている。特に、LINKのキャリバーSは個人的に好きなデザインであり、一時期購入を考えていたものでもある。

しかし、依然S/elの人気も衰えることもなく、様々な中古市場で多くのS/elが出回っている。比較的2万~10万ほどで購入できるため日常的にすぐ使用できる時計でもある。更にS/elは種類も多いため、前期に製造されたものや後期に製造されたものまで文字盤の形状や印字などが多岐にわたり、非常に歴史の奥深さも感じさせてくれる。

S/elは写真で見ると平凡な印象を受けてしまうかもしれないが、文字盤やインデックスを実際で生で見ると、その繊細さや輝く各部品にうっとりしてしまう時がある。他の時計もそうかもしれないが、私にとっては特別S/elが美しく芸術品のように思える一生の時計である。

クラシック系音楽のお気に入り曲10選

1. はじめに

私はピアノのレッスン中など、なにかのきっかけで印象深くなった曲や、テンポの速いクラシック音楽を好む。

今回は弦楽器がよく用いられるクラシック系の中から、個人的によく聴く「リピート曲」を10つ選抜したものを紹介する。紹介する曲はピアノソロやコンチェルト、オペラなど幅広く取扱う。

基準としては、明るく暗くとも激しさを持ち合わせている曲を意識している。

なお、曲の紹介順については特に意味はない。音楽のテストのような「当時の情景を想像して曲の感想を述べる」感じではないため、軽い感じで曲の流れを掴んで頂ければ幸いである。

 

2. 10選

- ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18 第一楽章と第三楽章

第一楽章 : 曲の中盤まで溜め。中盤で盛り上がる。しかし、その盛り上がりも長くは続かず、逆にそれが飽きさせない絶妙な時間となって何回もリピート。

第三楽章 : 第一楽章で感じられていた「寂しい世界」から一転、後半ではそれを継承しつつも、気分を取り戻すかのような盛り上げ方が癖になる。

スタニスワフ・ヴィスウォツキ指揮の演奏が好み。

 

- ルスランとリュドミラ 序曲

 明るく、気分が盛り上がる。個人的に1番好みで聴いていて楽しい。ヘッドホンのFocal Utopiaとの相性が良いと感じる。ムラヴィンスキー指揮の高速Verが好み。

 

- チャイコフスキー 1812年(序曲)

 曲の後半で大砲が用いられる豪快さで有名(殆どが打楽器で代替)。のだめカンタービレでは大砲の映像が映っている。クラウディオ・アバド指揮の1812年が好み。

 

- チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 第三楽章

ヴァイオリンといえばこれ。第一楽章の主題の方が有名だが、後半のハイスピードさと躍動感溢れる第三楽章が癖になる。ルスランとリュドミラ序曲の次によく聞く。

ナタン・ミルシテイン演奏のものが好み。(動画は別演奏)

 

- ベートーヴェン 交響曲第9番 第四楽章 (合唱)

合唱付きで1番ハマる曲。これは非常に有名な曲かと思われる。

バーンスタイン指揮の第四楽章が好み。(動画は別指揮)

 

- ヴィヴァルディ 四季 冬 (協奏曲第4番ヘ短調RV.297) 第一楽章

基本的にテンポがはやいのが好み。ヴァイオリンの美しさを感じさせてくれる流れるような曲。

 

- ショパン エチュード Op.10-4

練習曲だが曲の美しさが充分に感じられる。こちらは自身も弾いた経験があり、弾きこなすまで多くの時間を費やしてしまったものでもある。

曲の最後については弾いていて楽しく、あまり難しさもないように感じるが、曲途中のダブルシャープが飛び交う16分音符が非常に辛かった記憶がある。「そういえば練習曲だった」と我に帰ってしまいながら演奏者にとっては辛く、聴いている方からすれば美しく感じる複雑な曲である。

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- ベートーヴェン ピアノソナタ第14番 月光 第三楽章

弾いていて爽快感と達成感が生まれる曲。とにかく最初が格好良く、聞き惚れて自分も必死になって練習をした作品。満足な演奏は未だできていないが、個人的に終わりの見えないどこまでも続くピアノソナタで飽きを感じさせない。

なお、この曲がモチーフとなっているJ-POPが℃-uteの「夢幻クライマックス」。革命のエチュードと月光が混ざっており、初めて聴いた時は圧倒された。革命は音が下がっていくが、月光は音が上がっていくといった対比も趣がある。

夢幻クライマックス/愛はまるで静電気/Singing~あの頃のように~(A)

夢幻クライマックス/愛はまるで静電気/Singing~あの頃のように~(A)

 

  

- 夜の女王のアリア (歌劇 魔笛より)

稀に「難曲」とも捉えられるオペラ。私が小学生の時は歌えたが、今は全く声の高音が出なくなった。 曲自体は暗いが、退屈がなく最後まで緊迫して聴けるので好み。

 

- 誰も寝てはならぬ

爽快感のあるオペラ。後半の壮大な展開が好み。フィギュアスケートの曲にもよく使われているので馴染みのある曲だと思われる。

 

3. まとめ

今回は、クラシック音楽でよく聴く音楽を10つ紹介した。クラシックに精通している訳ではないため、好きな曲を偶然見つけては弾いたりリピートしている。従って、新たな曲を見出すのに時間が掛かる。今後、これらを上回る曲に出会えればと思っている。

今回紹介した曲はそれぞれSR-009やUtopiaとの相性がよく、時にD8000で聴くと余韻のある上質な雰囲気を演出してくれる。また、機会があれはHD800でも聴き直してみたい。

アニソンも良いが、たまにはクラシックで耳を癒やすオーディオ生活も良いかもしれない。

 

STAX SR-009

STAX SR-009

 

 

ハイエンドヘッドホンで聴く「ヨドバシカメラの歌」

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1. はじめに

オーディオヲタクは、試聴を行う。ローエンドからハイエンドまで幅広いヘッドホンを店頭に並べ、快く試聴させてくれる場所の1つが「ヨドバシカメラ」である。

自身もヘッドホン、アンプ、アクセサリ導入に際してはヨドバシカメラを利用させていただくことがあり、特にP-700uやSR-009導入に至るまで数回、「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」にお世話になったことがある。

今回はその敬意を表し、現在導入中のヘッドホンを用いて「ヨドバシカメラの歌」を聞き、その音質について感想を述べる。すなわち、この記事でのリファレンス音源は「ヨドバシカメラの歌」である。

なお、リパブリック讃歌は記事内で取扱っていないためご了承いただきたい。

 

2. 比較環境

アンプやヘッドホンには以下の環境を用意。特別ゲストとしてFocal UtopiaとD8000についてはアンバランス接続、その他はフルバランス環境で比較する。ダイナミック型と平面駆動型はP-700uに接続し、コンデンサ型はSRM-727Aに接続する。

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またヨドバシカメラの歌の音源は、家電量販店のCMソングや店頭ソングだけを集めたコンピレーション・アルバムである「エレクトリックパーク」からヨドバシカメラの歌をWAVエンコーダで44.1kHz/16bitとしてPCに取込み、Foobar2000で再生を行う。

エレクトリックパーク

エレクトリックパーク

 

 

3. 比較試聴

6つのヘッドホンでヨドバシカメラの歌を聴いた。なお聴いた結果は、感想を述べるとともに、その音楽の聴きやすさや相性の良さの観点を含めて、5つ星で個人的な音質評価も行う。

① HD650 ★★★☆☆

基本的に淡々となっている等、音全体についてはまったりだが、想像以上に音場があり、 十数万円相手のヘッドホンに引けを取らない。改めてコスパが高いヘッドホンだと実感した。人によっては篭りと捉えられることもあるが、自身の印象としては音自体は重厚でなめらか。わりと長時間聴いていられるタイプでおっとりしてしまう。今後もリファレンスと成り得る安定型のヘッドホン。

ポイント : 標準的なヨドバシ

 

② T1 2nd Generation ★★☆☆☆

基本的にキラキラした音を奏でる。ボーカルや高域がうまく抽出され綺麗に鳴るが、それ以外の音が何故か籠もり気味に聞こえるようになってしまった。アンバランス接続だと高域については結構耳に刺さる場合もある。人によって好みがはっきりと分かれるため試聴必須のヘッドホンであるとも言える。

ポイント : クセのあるヨドバシ

 

③ TH900mk2 ★★★☆☆

ダイナミックにヨドバシカメラが展開される。相変わらずシャカシャカ、ベースの低音までドシドシ鳴る。直接的に音を訴えかけてくるので気分は盛り上がる。Utopiaもテンション高めだがそれとはまた違ったタイプの迫力である。人数多いところで大迫力でドンドンシャカシャカしている雰囲気、このヘッドホンはいつもそんな世界観で、それで良いのである。

ポイント : 景気の良いヨドバシ

 

④ Utopia ★★★★★

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店内で流れるスピーカーの近くで聴いている感覚だが、通常店舗で聴く感覚よりも音場が広く音も繊細である。ベリリウム振動板のおかげか、他のヘッドホンで気付かなかった細かな裏の方で鳴っている「シャカシャカ」音が安定して鳴り続けている。

音場もあり、曲の中の特徴的な合いの手(てれってってー...等)においてもインパクトも感じられる。元気だが聴き疲れすることはない不思議なヘッドホンであることを再認識。シャリつきは全く感じられずしつこくもない。

ポイント : 通えるヨドバシ

 

⑤ SR-009  ★★★★☆

自宅にいるのにも関わらず、もはや店内にいる感覚で、音楽を聴いているという認識ではなく、「いま自分はヨドバシカメラにいるんだな」という印象を受ける。SR-009の特徴でもある、自然な音の効果か。

音自体については 、Utopiaと同様に店内で流れている音のように違和感はない。大きな違いは、各々の音が繊細に元気に訴えかけてくるUtopiaに対し、あたかも何事もないように低域から高域まで綺麗に耳を伝わせるのがSR-009である。ボーカルも突き刺さることなく、オブラートにふんわりと。もはや高級作業用BGM。

ポイント : いつでもいられるヨドバシ

 

⑥ D8000  ★★★☆☆

どのヘッドホンよりもボーカルのエコーがかかるなど、音場が広く空間表現が上手い。間奏中はリズミカルに、それぞれの音がしっかりと分離されてモニター的な音が鳴る。低音に特化しているためベースの音もバランス良く音楽を支えている。

印象としては、店内で流れるBGMというよりも、実際に現場で演奏が行われているか、または録音現場に立会っているような音が鳴っている。

HD650との鳴り方の違いは細かい音の表現がD8000は繊細であることと、ボーカルがより耳に近く、かつ低音も上品に鳴らすのが特徴である。自身が理想としているヨドバシカメラの歌は、現場寄りでテンションが高めのイメージであったため星3つとしているが、音質は遥かに上位に位置付けられている。

ポイント : 敷居の高い上質なヨドバシ

4. まとめ

 今回は、ヨドバシカメラのテーマをリファレンス音源として様々なヘッドホンで比較試聴を行い、その印象を述べた。星の評価については、実際に現場にいるような音を個人的には好んだ結果となる。なんとなくポイントを交えて各ヘッドホンのイメージが事前情報として伝われば幸いである。

その他のヘッドホンについては所有していないため、一旦本記事で終わりとなるが、アップテンポを得意とするヘッドホンがあれば、ヨドバシカメラの歌と相性が良いと思われるため、ぜひ試聴してみたいと思っている。

私自身、ヨドバシカメラとの繋がりは全くなく、ただ「買う」のみであるが今後もお世話になる予定である。特にAkibaとさいたま新都心。Yes! Serendipity!

 

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

 
STAX SR-009

STAX SR-009

 

 

Final D8000を導入 -SR-009やUtopiaとの違いとは?

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1. はじめに

個人としては初の平面磁界型ヘッドホンである、Final D8000を導入した。

本記事では導入の目的を述べた後に、実際に自宅の据え置き環境で聞いたD8000の音質についてと、感想について述べる。また、D8000と他のハイエンドヘッドホンを比較し、相対評価を行う。

 

2. D8000導入の目的

目的は主に2つある。

① 平面磁界型を所有しておきたい

現在、大きく分けるとダイナミック型とコンデンサ型の2種類のヘッドホンを所有しているが、新たに平面磁界型も加えることによるラインナップの充実を図りたかった。

より種類を拡張していくことにより、音楽の序盤・中盤・終盤、隙のない表現を手に入れることができると考えている。

ダイナミック型ではFocal Utopia、コンデンサ型ではSR-009を揃えているため、平面磁界型でも同じような価格帯のヘッドホン導入が望まれた。

② 高い技術評価と数々の試聴経験

D8000誕生に至るまでの開発話を聞き、その技術に感銘を受けた。自身が特に注目した技術は最近だと、SONYのTA-ZH1ESになる。今までの常識にとらわれないような製品は愛着が湧くと共に、所有欲も満たされる。

また、そんな開発話を聞きながら2017秋のヘッドホン祭など数々の機会で試聴していく内に、何か縁のようなものを感じていた。

音質自体は、既にSR-009等の圧倒的な表現力で耳が慣れていたため、所有しているヘッドホンの他において特徴を見出すのに時間を要したが「とりあえず買ってみよう」という気持ちになっていた。

 

3. 音質

D8000をP-700uに純正のケーブルでアンバランス接続し、PC→HP-A8→DA-06→P-700u→D8000で音質をチェックした。なお、LUXMANの機器類には電源ケーブルJPA-15000を全て適用しているものとする。

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はじめに、音を聴いた際の印象を述べる。次に、SR-009やUtopiaをはじめとした音質の相対評価を行う。

再生ソフトウェアはFoobar2000。音源は、μ'sのLOVELESS WORLD(FLAC96kHz)。

※試聴 

LOVELESS WORLD

LOVELESS WORLD

  • μ's
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

① 音を聴いた際の印象

低音の表現に優れ量感が多いが、全体的に力強くバランスのとれた音を鳴らしている。これに伴い、とにかくパワーが有り、非常に躍動感のある音を創り出してくれる。

音のテンションとしては薄暗目で、かつ耳の周りを包み込むような感じを受ける。薄暗目というのは、決して篭っているわけではない。繊細ながらも通常の曲のトーンより重めでズッシリした、乾いた表現である。

ヴォーカルも離れすぎず、近すぎず周りの音と調和しており、まず聴き疲れすることは無い。

一言で表せばポップ。どのジャンルでも聴いていても心が踊るような感覚になる。

 

② SR-009との相対評価

試聴段階で気付いていたことではあるが、SR-009の音はしっとりと艶があるように聞こえる。特にSR-009はクラシックギター等の弦楽器系を耳に近くで生々しく舐めるように鳴らすため、クラシックとの相性も抜群である上、曲の中にソロギターが用いられる曲に対しても完全に余韻に浸ることが出来る。

対してD8000は①で述べた通り、全体的に乾いた音で弾けた音を出す。定位はD8000が幅広い。分かりやすくドラムの音などが左から右へ耳を伝う。

高音に対してはD8000はSR-009と比較して控え目に鳴らしている印象だが、低音は分かりやすくドシドシ鳴らしている。ただし、高音も伸びるところはしっかり伸びており、両者とも分解能は高い。音場はD8000の方が創り込めている感じだった。

聴き比べをしてみたが、どちらか篭っていると感じることは無かった。曲のはじめでは、D8000のスッとした音の入り方が印象的だった。それから徐々に力強さを感じていく。

 

③Utopiaとの相対評価

UtopiaはD8000とは異なり、曲のトーンとしては明るい。Utopiaは明るさとそのハイスピードさを持ち前としており、どんどん曲の終盤に向かって突き放していく。よって、音場としての迫力ではなく、ペースやテンションの迫力に特化している。

対してD8000は、低音やインパクトを全面に出していることにより、うまく音場を創り出し、曲の雰囲気を出すことが得意なイメージをもった。

低音はD8000の方が出ているが、Utopiaとは出し方が異なる。Utopiaは明るめの音を創りながらも、その土台として低音を添えているような感じである。D8000の低音は音の中に溶け込んであり当然で、あたかも自然に出ている。

こちらも聴き比べをした結果、どちらか篭っていると感じることは無かった。このクラスになると、音の量感はどれも凄まじいが、鳴り方や雰囲気で印象が左右される。

 

ここまでをまとめると、

・SR-009はアナログな優等生でちょっと懐っこい (曲のトーンは普通)

・Utopiaは元気っ子。足が速くテンションが高い (曲のトーンは明るめ)

・D8000は冷静だが懐が非常に厚い (曲のトーンは薄暗め)

となり、自身の環境の中でも使い分けがうまく出来そうである。

 

【その他参考記事】

 

④ TH900mk2との相対評価

D8000の後に聴くTH900mk2の音はスッキリしている。TH900は低音に特化しているが、確かに強調されているものの、D8000の迫力と低音の量感と比較するとやや差があるように感じる。TH900mk2の低音は奥行きがあり立体感はありつつも、時に周りのシャリシャリ音にかき消されてしまう時がある。しかし、D8000の低音は周りの音と完全に分離しており、立体感が常時直接伝わってくる。

TH900とD8000との違いは、一言で言えば「ドンシャリ」。とにかくただひたすらに盛り上げたい、気分をリフレッシュしたい場合はTH900mk2を選択するだろう。曲に対しての雰囲気を求めるならば、D8000だろう。

 

4. まとめ

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今回は、D8000の音質について述べ、更に代表的な各分野のハイエンドヘッドホンとの相対評価を行った。

D8000についても、Focal Utopiaと同様にバランスケーブルへの切り替えを随時行っていく予定である。その際の音の変化についても軽く本記事で追記できればと思っている。

目標としていたヘッドホンの導入は今回で収束した。ほかSUSVARAやLCD-4も音質については定評があるが、こちらについてはアンプ駆動力や運用保守の面で負担が大きくなってしまうため導入を見送っている。また、機会があったら比較試聴を検討している。

 

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

 
STAX SR-009

STAX SR-009

 

 

Focal Utopiaを導入 -LUXMANとの相性は良好

 

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1. はじめに

ハイエンドヘッドホンであるFocal Utopiaを導入した。

今回は、導入の背景とUtopiaの音質について述べながら、現在所有しているLUXMANのアンプとの相性についても触れる。

 

2. Utopiaの導入背景

導入背景は2点ある。

【1点目】

2017年7月より、LUXMANはFOCALの製品の取扱いをはじめた。私は、FocalとLUXMANを合わせると一体どんな音が鳴るのか非常に興味深かった。特に、Utopiaは「アンプを選ぶ」ヘッドホンとしても定評があり、その相性を確かめたかったのもある。

現在私の環境では、DACをDA-06とし、ダイナミック型でのヘッドホンアンプをP-700u、静電型でのアンプをC-800fとしているなど、LUXMANを軸としてオーディオ機器を構成している。

従って、Focalのフラッグシップ機とLUXMANとの組合わせを大変心待ちにしており、Utopia導入のきっかけの1つとなった。

f:id:umauma2011:20180128225947p:plain※現在の機器構成

 

【2点目】

 現在所有しているヘッドホンのほかに、全く新しい特徴のあるハイエンドヘッドホンを探していた。現時点、所有している各ヘッドホンの役割は以下のとおりである。

 機器名と役割 

 HD650 ⇒ 自身の基準点。かつピアノ等の雑多用

 T1 2nd Generation ⇒ 高音特化、ヴォーカル抽出

 TH900mk2 ⇒ 低音特化、迫力重視

 SR-009 ⇒ オールラウンド。自然と究極を追求

 

これらに付け加えるヘッドホンとして、「Final D8000」「Audeze LCD-4」「Focal Utopia」が候補として挙がった。2017秋ヘッドホン祭やポタフェス冬などで数々の試聴を繰り返した結果、一聴して最大の特徴を見出だせたのはFocal Utopiaだけだった。

 P-750uにFocal Utopiaをアンバランス接続して聞かせていただいたところ、実にスピーカーらしい音が耳を包み、繊細な音と圧倒的な表現力に驚かされたのである。

もちろん、D8000もLCD-4も音の表現力としてはハイレベルの域に達していると思っているが、この価格帯は個人の好みによるものとなる。

自身としては、SR-009を初めて聞いた時と同じような感覚(=新しい音質の発見)を提供してくれたヘッドホンがFocal Utopiaであり、「スピーカー」としての新たな役割を担える重要なヘッドホンになるだろうと確信した。

 

3. Utopiaの音質とLUXMANとの相性

UtopiaをP-700uにアンバランス接続し、PC→HP-A8→DA-06→P-700u→Utopiaで音質をチェックした。なお、LUXMANの機器類には電源ケーブルJPA-15000を全て適用しているものとする。

再生ソフトウェアはFoobar2000。音源は、乃木坂46インフルエンサー(FLAC96kHz)。

※試聴 

インフルエンサー

インフルエンサー

  • provided courtesy of iTunes

 

【音質】

低音から高音までパワフルに、極めて繊細に音を鳴らす。ヴォーカルは割と近めであり、うやむやになりがちな例えばシャカシャカした音が綺麗に鳴る。ベリリウム振動板恐るべし。基本的に、はじめから聞こえない音は無いという信頼感がUtopiaにある。

低音はTH900mk2よりは上品ではないものの、バシバシ奥深く鳴り、高音はシャラつくことがない。

SR-009でなんとなく表現されていた後ろの方で鳴っている音も決して大きく主張することなく解像度よく鳴らしてくれる。

音はどっしりというよりかは非常に見晴らしがよくクリア。しかし基礎はしっかりできている整ったサウンドを繰り広げる。明るく直接的に鳴らしてくれるので、そのあたりがスピーカーのような鳴り方と例えられるとも感じた。

まさにTH900とT1とSR-009の成分を融合させた感じで全体的にバランスのとれたポテンシャルの高いヘッドホンだった。

 

LUXMANとの相性】

 どこかの音に偏ることなく全体的にフラットに、ゆったりと鳴る。相変わらずドラムや弦楽器系をしっとりと直接的に鳴らしてくれるので強い。従って、聴き疲れすることはなくまったりと音楽を楽しむことができ、「そういえばLUXMANの音はこんな感じだったなあ」と振り返ることができた。

LUXMANのアンプが鳴らしきれていないということはあまり感じなかったが、更なるクリアさが欲しいと思った。この辺はバランス化と電源強化でカスタマイズしていく予定である。

所有している他のヘッドホンより、UtopiaはLUXMANの特性をよく引き伸ばせていると感じる。どちらかが足を引っ張ることもなく、互いに協調性のある音楽を創り出していると思う。

※ちなみに、P-700uとTA-ZH1ESではUtiouaの鳴り方が全く異なる。特にTA-ZH1ESではP-700uより低音が強調され、迫力が感じられる。更に、ソースによっては空洞にいるかのような鳴り方をする。

 

4. まとめ

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今回は、新たに導入したFocal Utopiaの音質とLUXMANとの相性について述べた。UtopiaとLUXMANとの相性は良好であり、今後も大いに活躍していくヘッドホンと成り得るだろう。

現在は、製品に付属していた純正のアンバランスケーブルを使用して聞いている段階だが、やはりバランス接続をメインとしている関係上、将来的には

・UPG001HP Ref. for FOCAL UTOPIA (Brise Audio)

・MH-DF12FU-4X15 (TiGLON)

・SilverDragon V3 Recable for UTOPIA (Moon Audio)

のいずれかのXLRケーブルを導入する予定である。

/* ------- 2018/4/12追記

⇒XLRケーブルを導入した。

----------*/

最後に、Utopiaはやはり見た目が美しい。TH900の漆も日本風で風情があると思えるが、Utopiaもヨーロッパのお洒落さを全面に出した、特に振動板を覆う金属の網が全てを物語っている。

見た目、音質をも兼ね揃えたUtopiaをまずは是非とも試聴いただき、その内容を味わって頂ければ光栄である。

Focal Elear & Utopiaヘッドホンスタンド

Focal Elear & Utopiaヘッドホンスタンド

 

 

【2018年】新年のご挨拶と今年の抱負

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

 

1. 新年の抱負

2017年は、ラブライブサンシャイン2期*1や劇場版ご注文はうさぎですか?がスタートするにあたり最高の音質で楽曲を聴こうと、LUXMANを基軸としてオーディオ機器を構築した。HD650、T1 2nd、SR-009、TH900mk2とそれぞれ特徴のあるヘッドホンを用意し、本ブログでも様々な記事で取り扱った。

2018年は、劇場版ラブライブサンシャイン公開へ向けて、引き続きオーディオのグレードアップを行っていく予定である。今後、導入を考えている機器類を以下に示す。

・ES-1200

LUXMAN ES-1200

LUXMAN ES-1200

 

自宅の電源環境はあまり良くなく、静電型からノイズが出るほどである。従ってクリーン電源の導入を考えている。2017年にはオーディオユニオンにてD-08u、C-900f、M-900u、B&W 802D3の試聴会にも参加し、ES-1200を挟む時と挟まない時の音質比較も体験させていただいた。

クリーン電源を挟むと音にも変化が見られる。高域の音がキツく感じることもなく非常にクリアな音で聴きやすい印象を持った。個人的にはDACをアップグレードさせるよりも違いが分かりやすかった。

・Focal Utopia

TH900mk2を購入後、2017年秋のヘッドホン祭やポタフェス2017などにも試聴に出向き、ハイエンドヘッドホンに多く触れてきた。

特に個人的に注目していたのがFinal D8000、LCD-4、Focal Utopiaである。その中でも、Focal Utopiaは一聴して他のヘッドホンとの違いが明瞭だった。

実にスピーカーのような音を出し、激しく音が透き通った音がするのである。自身が所有しているヘッドホンの中でも中々鳴らせる音ではないことも認識しており、新たにスピーカーとしての役割を持たせられそうな唯一のハイエンドヘッドホンであると思っている。

・(その他) LCD-4、D-08u、JPA-15000

余裕があればCDプレイヤーであるD-08uを導入する予定である。または、平面磁界のLCD-4を選択する。

JPA-15000はDA-06やTA-ZH1ESに導入すれば全てのケーブルがJPA15000となるため、継続して電源強化を図っていく予定である。是非とも、ES-1200とのコラボレーションを実現してみたいと思っている。

 

2. 謝辞

2017年は当ブログの更新頻度が低い中、約17000アクセスをいただき様々な記事をご覧くださりありがとうございました。今後もオーディオに加え、カメラや競馬について邁進して参りますので本年もどうぞよろしくお願い致します。

2018年 1月

*1:最終話は号泣した

2017年秋のヘッドフォン祭に行ってきた

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1. はじめに

2017年秋には様々なメーカより新作のヘッドホンが発表された。11/3(金)と11/4(土)に実施された秋のヘッドホン祭にてこれら新作が展示され、実際に試聴が行えたので今回は「試聴したハイエンドヘッドホン」と、「聴いた際の印象」を述べる。

なお、静かな会場や上質な電源環境で試聴したわけではないため、多少の認識の違いや個人の捉え方についてご了承いただきたい。

※ヘッドホンの撮影はどのメーカからも快く承諾していただき、とても親切にしていただいた。

 

2. 試聴ヘッドホン

2017年秋のヘッドホン祭で試聴したヘッドホンは8つある。

LCD-4, LCD-MX4 (AUDEZE)

・SONOROUS VIII, D8000 (final)

・Edition15 (ULTRASONE)

・ATH-ADX5000 (オーディオテクニカ)

・HD660S (SENNHEISER)

SR-007A (STAX)

 

3. LCD-4, LCD-MX4 (AUDEZE)

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実は今回が初試聴であり、LCD-4は以前からの購入対象としていた。今回、プロユースヘッドホンのLCD-MX4を含め両方試聴したが、両者ともまず音の弾け具合に驚いた。特に電子音については音が伸び縮み、最終的には発散するかのごとく耳を覆った。聴きやすく、特に癖のない印象をもったのがLCD-MX4、個性を感じたのはLCD-4であった。

この価格帯(35-45万)になってくると、自宅のオーディオシステムよりも1ランク上がった音が楽しめそうだなと思った。まだあまりAUDEZEの製品に馴染めていないため、今後も何回か試聴を繰り返して導入を検討していきたいと思っている。

個人的に導入したいのは、個性的な繊細さ、ダイナミックさを演出してくれたLCD-4である。重さは普段自宅で鍛えられているからか、両者ともあまり重量を感じなかった。

 

4. SONOROUS VIII, D8000 (final)

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FinalのブースではSONOROUS VIIIが展示されていた。高域がキツく感じることはなく、ドラムなどの低音は高品質で実際に演奏されているような音が鳴っていた。軽い音と重い音がきちんと区分けされていて、なおかつボーカルは前に出てきたり、時にはバックの音楽の後ろに入ったりと動きが感じられたのが印象的だった。

次に、上の画像に示したD8000を試聴した。D8000は整理券を貰わないと試聴できなかったが、運良く入手できた。別室の試聴部屋へと案内があり、とても静かな環境で試聴させていただいた。ラブライブの「Snow halation」をはじめ、様々なジャンルの音源を全てハイレゾで試聴した。

D8000の第一印象としては、音がクリアで基礎がしっかりとした重いサウンドであった。音の空間表現も多彩で低域から高域までしっかり網羅されていた。ザ・自然という感じでSR-009とじっくり比較してみたい。自宅で改めてSR-009を聞いたところ定位は似たような感じを受けた。低音はSR-009の方が力強く出ている印象であったが、D8000もアンプや電源による味付けで更なる力を引き出せるかもしれない。

ちなみに、自宅に帰ってからTH900mk2でSnow halationを聞いたらTH900側が淡々と鳴っているような印象を受けてしまった。D8000の「重いサウンド」はここで気付くことができた。平面磁界型の特性を活かしつつ、ダイナミックさも演出した良いとこ取りの機器であるということを認識した。

 

5. Edition15 (ULTRASONE)

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ヘッドホン祭の会場についたら、なぜか発表されていたヘッドホン。取り急ぎクラシック、ロック、女性ボーカルを試聴した。印象としては低音がよく鳴っており、ボーカルはバックで流れている低域と高域の狭間にいるような感覚だった。全体的にバランスが良く、様々な音楽ジャンルに適していると思われる。実に開放型ダイナミックらしい音が聞けたと感じる。そしてなにより、Chord Electronics DAVEを経由してEdition15を聞けたことを光栄に思う。

価格は36万。

 

6. ATH-ADX5000 (オーディオテクニカ)

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個人的に今回目玉だったヘッドホン。ヘッドホンアンプはLUXMANのP-750u、バランス接続で海外の音楽を何曲か試聴した。まず、ヘッドホンアンプのボリュームは10時と11時の間が丁度良かった。これは、自宅のP-700uでT1 2nd Generationを再生する際のボリューム位置と同等である。

外観について補足すると、バランスケーブルの太さがかなり太い。自宅のTH900mk2よりも一回り太い感じで、直径7-8mmほどあるのではないかと思うほどであった。また、ヘッドホンの重さは軽い方だと見受けられる。

音については、開放型らしい優しめの音で包み込んでくれた。低音が強いこともなく高音もキツくなく全体的に統制がとれている感じがあった。音場感を提供しつつも解像感もあるフラット志向?ただメリハリもあり、ボーカルも丁度よい位置にいる。言葉で表すのは中々難しい。

 

7. HD660S (SENNHEISER)

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HD660Sを視聴するにあたり、ヘッドホン祭に行く前に自宅で入念にHD650を聞いてから出掛けた。実際に会場でHD660Sを聞いてみるとHD650のような音の厚みというよりかは全体がクリアになった感じで、低音もより強く出ている感じがした。ちなみに使用されていたヘッドホンアンプはゼンハイザーのHDVD800で、アンバランス接続。

本当にHD650ディスコンにしちゃうの?と思うほど違いが感じられた製品だった。個人的にはこのままHD650をリファレンス機として運用していく予定だが、新たにヘッドホンを導入する方にとってはHD650と同様にコストパフォーマンスに優れたオススメしやすいものとなるだろう。

 

8. SR-007A (STAX)

SR-007ASRM-T8000を接続して聞いたことがなかったので寄ってみた。自宅のSR-009と比較してみると、やはり007Aはクラシックに強いなと思った。ボワーンと鳴って響いている感じでダイナミック型とはまた違う味を出してくれる。

春のヘッドホン祭ではDACLUXMANのDA-200 or DA-250だった気がするが、秋のヘッドホン祭ではDA-06に変わっていた。

なお今回はSTAXからアンケートはなく、帰る際は技術開発部長さんに会釈をしてきた。

 

9. まとめ

今回の秋のヘッドホン祭は、非常に充実しており自身としてもうまくブースを回れたと思っている。おかげさまで、今後導入するヘッドホンの選択肢が増えてしまったが、試聴を繰り返しつつも様々なレビューを見ながら対応していく予定である。

そういえばGRADOやFOCALのフラッグシップ聞いてなかったなあとか考えているが、次回以降の課題とする。

自宅のオーディオは一旦収束したかと思えたが、以上に挙げたもう1ランク上の価格帯のヘッドホンが必要かと思われる。

 

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

final D8000 FI-D8PAL 平面磁界型ヘッドホン

 

 

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