おうまさん

SEのふりをしながら趣味をやる。

Panasonic ドラム式洗濯機で洗濯槽が回らなくなる故障の事例

1. はじめに

 私はドラム式洗濯機Panasonic Cubleを使用している。洗濯中、洗濯槽が回転する度に金属が擦れる異音が発生し、最終的には洗濯槽自体が回らなくなった故障に見舞われたため、パナソニック公式による修理を依頼した。

 なお、2019年にCuble NA-VG1300Lを購入し、導入して約4年となるが過去に2度、不具合に見舞われている。その不具合の内容について、それぞれ本ブログの記事に示してきたが、いずれも循環ポンプに関する故障で、今回報告する洗濯槽回転に関する事象は初のこととなる。

2. 故障の内容

 2019年にCubleを購入し、運用していたが約4年後に運転中、洗濯槽が回らなくなった。なお、故障前に以下の予兆があった。

・洗濯槽が回る際に「スッ...スッ...」と擦れる音がする

・洗いやすすぎの際に洗濯槽が勢いよく回る際、「ズゴゴ」などど金属が強く擦れる音がする

 

 上記の症状が見られたことにより、一度目の循環ポンプが故障しパナソニック公式へ修理を依頼した際、相談を持ちかけたが「ベルトの交換で症状の改善が期待できるが追加費用として7000円程度要する」との回答があったため、当時は通常運用していたことからベルトの修理を見送った。

 しかし今回、洗濯槽が運転中に急に回らなくなり、モータ音がするのみで洗濯・乾燥ともに機能しなくなってしまったため追加で新たな修理が必要となった。なお、洗濯から乾燥までの運転は途中で止まることなくUエラーやHエラーは出現しなかったが、洗濯槽が回らないことで洗濯の次処理に移らない事象が起きていた。

3. パナソニック公式による修理

 公式では、WEBにて修理受付を行っている。WEB上で予測見積を行ったところ、¥43,000との結果が出た。前回のパナソニック公式における循環ポンプの修理時は、¥24,000~¥37,000の予測見積で結果的に約¥15,000だったことから、表示価格より安価で収まる認識をした。なお、修理は年末ということもあり、日時指定で最短で2週間後の予約が可能であったが、日時指定を行わない場合翌日に電話があり、4日後に訪問できるという案内があり日程調整に合意した。

4. 自力修理の模索

 本ブログで過去に実施した、循環ポンプの自力修理の経験から、今回の洗濯槽回転においても自力修理を検討した。しかし、Vベルトは洗濯機の後ろ側のパネルを外さなければならず、重量のある洗濯機を傾けたり移動をして作業しやすい環境を整えなければならない。

 また、Vベルトは大変きついものであり手でベルトを取り付けようとすることは非常に苦労するということがインターネットの情報で複数得られた。ベルトの取り付けにあたり、専用の工具(プーリ回転止めレンチ)が必要であるとのことから、作業のリスクと時間的価値を考慮し、今回は自力修理を諦めることとした。自力で修理できる範囲としては、循環ポンプのように①洗濯機の移動がなく、②最小限のネジ外しで部品が簡単に取り替えられるものが適合していると認識している。

 修理に慣れている者や、力に自身がある者、工具が揃っている者は、今回のVベルト交換・取り付けもスムーズに行えると考えられる。

5. 公式による修理過程

 修理日当日となり、実際にドラム式洗濯機を正面から見て手前に傾け、電動ネジで後側のパネルを外し、中を開けていただくと、Vベルト(AXW0412A6700)が外れたことにより洗濯槽が回転していないことが分かった。特に洗濯だけでなく乾燥も併せて運転しているとゴムの劣化(=伸び)も加速するということだった。

 修理自体は作業開始から作業終了まで約30分で完了した。最終的な修理金額は「出張費 + 技術料金 + 部品代」となる。出張費は公式サイトより¥3,850であり、それを加えた今回の修理費は¥13,860となった。なお、経済情勢や消費税上げに関わり、費用の変動は随時あるかと思われるので、考慮されたい。

6. まとめ

 今回は、Panasonic Cuble NA-VG1300Lにおいて洗濯槽が回らない場合の修理事例について共有した。本来は自力で直したいところではある事例でありVベルト取り付け動画を見ると一見、簡単そうに見えるが「洗濯機の移動」「工具の手配」を考慮するとあまり実践したくない内容であるため、同様の事象が発生した場合は今後も公式による修理に踏み切る予定である。

 ドラム式洗濯機の不具合は4年間で3回(うち1回は自力修理)起きているため、やはり洗濯機購入時の5年延長保証加入は必須であるという所感である。

 本記事における同様の事例が発生した方向けに情報共有できれば幸いである。

 

令和5年システム監査技術者試験に合格 20代最後の試験対策

1. はじめに

 私は情報処理・サービス業の会社に属する20代後半のSEである。令和5年秋にシステム監査技術者試験を受験し合格したため、合格に至るまでに行った学習経過等を振り返る。なお、本試験は今回で1回目の受験であるが、過去の他区分の試験でB評価をいくつか経験していることから、論文対策も含め全体的に解説する。また、今回は未経験分野である監査であることからアイテックによる「2023 システム監査技術者 午後Ⅰ・Ⅱ対策コース」を会社負担による通信講座を受講しているため、実際に利用した所感も併せて述べる。

 徹底解説であるため、主に午後試験においては実際に自身が提出解答した内容を再現し、IPAの解答と照らし合わせると共に、午後Ⅱ論文においても解答したポイントを具体的に記載することで、よくある「薄い単なる合格体験記」に留まらない内容を意識して記事を構成する。

2. 受験の目的

 私は監査人が嫌いである。自身が受け持っている構築中・稼働中のシステムに対し、突如第三者として現れ、監査業務としてあることないことを言ったまま去り、プロマネまたはシステムアーキテクトが監査指摘内容に対し対応に追われる場面が見受けられるからである。

 しかし、相手方を叩くには相手の業務を知った上で叩くことが望ましい。従ってシステム監査人に求められる知識をシステム監査技術者試験で一貫して習得し、システム監査人の立場になって考えられる思考を養うとともに、いつでも監査人に対し文句を言えるよう身の安全を確保する狙いがあった。

3. 情報処理技術者試験の受験履歴と筆者のスペック

 自身の情報処理試験受験履歴を以下に示す。情報処理技術者の受験は入社した2016春より開始している。なお、未受験は省略している。

受験年
受験区分
結果
2016春
合格
2017秋
不合格(午前Ⅱで後1問正解で合格)
2019秋
不合格(午前Ⅰで後1問正解で合格)
2020春
中止
中止
2020秋
プロジェクトマネージャ (PM)
不合格(午後Ⅱで論文B判定)
2021春
情報処理安全確保支援士 (SC)
2022春
不合格(午前Ⅱで後1問正解で合格)
2022秋
プロジェクトマネージャ (PM)
2023春
不合格(午後Ⅱで論文B判定)
2023秋
システム監査技術者 (AU)
合格

 

 また、自身のITスキルを以下に示す。

・システム監査未経験

ISMAPやJIS Qを読んだことがないし興味がない(受験にあたりシステム監査基準は読んでおいた)

・プログラムを実装する際、ネットからコピーしたものをモジュールとしてそのまま利用し、実装したい機能に合わせて適宜プログラムを追加していく。はじめから自分で書かない。

・最短経路や二分木など用語は知っているものの、結局何に使うのか見出だせない

・午前問題に出てくる計算問題は、とりあえず答えから見る

...というように物事を論理的ではなく、漠然と感覚で捉え、システム監査に対し情熱がない者である。

4. 午前Ⅰ

 本ブログにおける、他高度区分の合格記事に各種掲載しているため省略する。

5. 午前Ⅱ

 近年、午前Ⅱにおいては受験区分だけの午前Ⅱ過去問を解くだけでは60点以上の確保が難しくなってきた印象である。実際に、令和4年のプロジェクトマネージャにおいて、過去H21春からR3秋までの13回分のすべての過去問を5したのにも関わらず、60点の成績を残した。

 従って、今回のシステム監査技術者試験においては応用情報技術者試験の分野別過去問題の演習に取り組むこととした。システム監査技術者試験の午前Ⅱは「データベース」「ネットワーク」「ITサービスマネジメント」「セキュリティ」分野から計25問中4-5問程度問出題されるため、1問ずつ着実に正解していくことが非常に重要である。そのため、これらのカテゴリについて応用情報の分野別問題を計1500問解きかつ、情報処理安全確保支援士の午前Ⅱ過去問の数年分を解いた。同時に、ITストラテジストの午前Ⅱ過去問から2問程度抽出されて出題される傾向があることから、ITストラテジストの午前Ⅱ過去問H22~R4までを5周、システム監査技術者の午前Ⅱ過去問H22~R4を5周し、万全の体制で挑んだ。

 学習期間としては、2023年7月~2023年10月試験当日まで。

 結果として、午前Ⅱは76点の成績を残した。所感としては、これだけやっても点数は伸びないというところである。見慣れない新規問題を消去法で2択に絞ったところで、50%を外し不正解になるケースが多く、運が悪いと一瞬で合格ラインスレスレに到達する午前Ⅱは、学習していく上で非常にリスクの高い区分であると認識している。

 しかし、統計情報を見ると午前Ⅱ突破者は全受験者からして大多数であり、よく学習されておりレベルの高さを感じている。

6. 午後Ⅰ

 過去問を主体とした対策を実施した。IPAの過去問題サイトからH30からR4までの5年分の過去問(問1~問3)を4周した。学習期間は7月中旬~10月初旬まで。

 システム監査技術者の前提知識として、監査の流れは

監査計画→予備調査→監査手続書→本調査→監査報告

からなる。このような知識のインプットにおいては、経済産業省から開示されている「システム監査基準」を一読しておくことが望ましい。午後Ⅰでは、この中の知識をベースに「監査手続はなにか。」や「本調査で監査人が確認した具体的な内容」「◯◯に対するコントロール」「想定されるリスクはなにか。」などが問われやすい。

 他区分試験のように問題文中からそのまま解答を写したり、オウム返しで解答するというテクニックは一部の設問で用いることはできるが、大部分の設問は問題に掲載されている監査証拠をもとに、問題文に隠された「穴」を受験者は探り解答することが多く求められる。

 このように、前提知識がないまま学習を進めると本試では減点対象となり得ることから、私は以下の書籍を購入してシステム監査に対する理解を深めることとした。

 本の中では、実際の監査手順や監査技法が詳細に掲載されており、特徴的なのが著者が「情報処理技術者試験委員」を務めた経歴があることである。システム監査人の目線から午後Ⅰでどのように解答すべきか、解答欄に記載するための語彙力を上げるツールとして個人的に推薦したい書籍である。

 以上の内容をもとに私が実際にR5本試で再現解答したものを以下に示す。

 受験者全体の所感から、問2はハイレベルであったと思料する。特に、問題文中の内容がふわっとした監査手続に対し、根本要因の記載を求める問題が問2に多かったことで、上手に日本語化できなかったり本質をうまく捉えられない解答をしてしまった点は反省点である。

 しかし本試で突然、問1のネットワーク関連かつ50文字以内で記載を求める設問を目の当たりにしたとき、問1からは逃げの姿勢をとらざるを得なかったというのも現場の感覚としてある。

 午後の論述を主とした試験の自己採点をしたところで無意味であるため、採点後の所感とはなるが、概ね採点結果どおりの61点というところで妥当性がある。結果的には、部分点や問3の設問に助けられた要素があった形となった。

 ※アイテック「2023 システム監査技術者 午後Ⅰ・Ⅱ対策コース」における、午後Ⅰの模試においては、点数が61点でCランク(ボーダーライン)であり、本試においても同じ点数となったことは偶然であるが、厳し目の問題・採点であるアイテックの模試判定結果には現実味があるように感じた。

7. 午後Ⅱ

 午後Ⅱにおいては、以下の書籍を大いに活用して試験対策を行った。更に、午後Ⅰのインプットとして使用した書籍「よくわかるシステム監査技術者の実務解説」も併せて午後Ⅱ対策として使用した。結果的にこの本が本試の問1で脅威を発揮した。後者の本は、監査テーマごとに豊富な監査項目が掲載されているため、その中から汎用的に使える項目を論文に応用する使い方が出来るもので、実際に午後Ⅱ問1の「リスク」についての論述に対しクリティカルに適合した。

 書籍を活用した狙いとしては、本の中に記載されている論文例、監査手続、コントロールを暗記し、モジュールとして論文へ組み込んで活用することで論文ネタとして活用することを目的としたためである。

例えば、

・別の担当者がチェックしているか

・研修を適切な時期に実施しているか

・個人情報がマスキングされているか

ヒアリングで確認する

など覚えられる監査行為は全て頭に叩き込む。

習期間は8月初旬~10月中旬まで。

 論文の大前提としては、他区分と同様にシステム監査人が行うものとそうでないものを明確に分けて記載することとなる。論文内に登場するのは主にシステム監査人と被監査部門となるため、「◯◯を査閲して◯◯されているかを監査対象に確認する」など考えられるリスクと照らし合わせて論述を展開していく。特に監査は第三者からの視点となるため、被監査部門との関わりは監査のみに留まるということを意識する必要がある。

 問題文は例え、受験者が「??」となったとしても出題者がIPAとして度重なるレビューをした上で出題をしているのだから全てが正しく、神であることを忘れてはならない。問題文に対して反抗的な論述をすると、BからD評価となり得るので、問題文に対して「うんうんそうだよね」というイエスマンになって解答することが大前提である。

 なお、論文はアイテックの通信講座にて、2つ添削をしてもらい、いずれも55-59点台に収まった。アイテックの論文添削では、自身が記載した文章に対し「ここは監査証拠の◯◯と◯◯を突合させて確認すべき」「◯◯が必要になります」など論文の内容を理解した上で更に考慮すべき点や、足りない部分を補ってくれる補足文を赤入れしてもらう形である。実際に添削者のプロフィールを見てみると、自身が記載した論文テーマに近い経歴を持つ者が添削者としてアサインされていたのか、親しみを感じられた。この添削がなければ、論文に立体感が出ず、B判定になっていた可能性もあったため非常に取り組んで良かったと感じている。

 さて、論文のA、B、C、Dの判定の考え方として、自身は以下と考えている。

→Accurate(正確) →題意に沿っていて正確に述べられている

→Bad(悪い) →題意に沿っているが内容が不十分/文字数が少ない/設定された立場外のことを行っている論述をしている/平面的なことしか書いていない

→Conflict(不一致) →題意に沿っていない/お前は何を言っているんだ?

→Dust(ゴミ) →選択欄に◯をつけていない/空白提出。

 如何に問われたことだけに解答し、立体感のある論文を組み立てるかが鍵となる解答力を前提に、実際に私が午後Ⅱの問1で解答したものに近い抜粋論文例を以下に示す。※多少テイストを変えているので再現ではない

 論文全体の所感としては、設問アは800文字ほぼフルに記載、設問イはリスクのためそんなに書くことがなく700-800文字程度、設問ウは監査手続を満載に書いたため1400文字フルで回答を提出した。従って設問ウで一気に合格を決めた形となる。以下に記載する論文のうち、設問イのリスクにおける技術的・人的・物理的・組織的のリスクは「よくわかるシステム監査技術者の実務解説」の本がなければ思いつかなかった要素となる。これらの要素によりまとまりのある文書が記載できたものと思料する。また、設問イのリスクと設問ウの監査手続は対になるよう意識し矛盾が生じないよう配慮した。

1-1 データ利活用基盤の構築の概要、目的

 論述の対象は、A企業におけるドキュメント管理システムと連携したデータ利活用基盤の監査についてである。私は情報処理・サービス業のA社監査部門に属している。A社従業員が日常的に利用しているドキュメント管理システムから、そのシステムに登録されたビックデータを多様な視点で分析するデータ利活用基盤が構築されることとなり、私はその基盤の構築において、監査を実施することとなった。

 ドキュメント管理システムには、◯千万件以上のデータが登録されており、データ利活用基盤を構築することで、ドキュメント管理システムに登録されたドキュメントの件名やファイル情報等のデータから文字データを処理し、頻出ワードやよく登録されているファイルを多角的に分析することができる。またデータ利活用基盤構築の目的としては、A社ドキュメント管理システムに登録されたデータの実体の把握、および分析データ可視化によるA社事務処理の品質向上、改善活動として業務効率化全般やA社顧客先の新規アプローチ提案に向けた社内への情報提供が挙げられる。

1-2 データ利活用基盤が必要となる理由

 A社ドキュメント管理システムと連携したデータ利活用基盤が必要となる理由として、以下が挙げられる。各従業員は散在したデータの中から目的のデータを探し出し、事務処理やA社顧客先のアプローチ作業を進めている。しかし、システム上に存在する多くの情報から単一目的のデータを探し出すだけでは、根本的な事務の効率化に繋がらず、顧客先への付加価値向上にも期待できない。従って、システム上存在するドキュメントを定量的・定性的に分析し、社内の従業員へドキュメントの実態を把握しながら業務を進めるための気付きを与える基盤が必要となった。

 私は上記に挙げたデータ利活用基盤の監査に向けて次のようにリスクを想定することとした。

2-1 データ利活用基盤構築に際する想定されるリスク

 データ利活用基盤の構築にあたり、信頼できるデータの確保およびデータ品質、セキュリティ確保を念頭に置き構築を行うことは非常に重要であると考える。従って、私は想定されるリスクを「組織的」「人的」「物理的」「技術的」の4つに分けて想定することとした。

 ドキュメント管理システム上に存在するデータ郡をデータ利活用基盤に連携し、分析を行うにあたり、ドキュメント管理システム上に存在するデータの信頼性、原本性などのデータ品質の確保が求められる。「組織的リスク」については、A社利用部門や構築の体制が不十分であるためにデータ確認手段が疎かになり、ドキュメント管理システムからデータ利活用基盤へデータ連携する際、連携の前段となるドキュメント管理システム側の時点からデータ品質が担保されないリスクが想定される。

 また「人的リスク」についてはドキュメント管理システムからデータ利活用基盤へのデータ連携手段の確立が不十分となり、データ品質の維持不足やデータの欠損リスクが想定される。「物理的リスク」においては、データ利活用基盤におけるデータ入出力の過程で外部へのデータ持ち出しやデータ加工時による電子ファイルの取り扱い、物理媒体の管理が煩雑になるリスクが想定される。

 最後に「技術的リスク」についてはデータ利活用基盤に対する外部からの不正アクセスやアクセス権限を持たないA社従業員が不正にアクセスし、データが外部に流出するリスクが想定される。

 以上の「組織的」「人的」「物理的」「技術的」の4つリスクを踏まえ、私はデータ利活用基盤が適切に構築されているかを確かめるために各種監査手続を実施することとした。

3-1 データ利活用基盤が適切に構築されているか確認するための監査手続

 2-1で述べたリスクに対し、私はそれぞれ次のような監査手続を実施した。「組織的リスク」のA社利用部門や構築の体制が不十分になるリスクに対しては構築プロジェクトの体制図やデータ連携手順書を査閲し、ドキュメント管理システムからデータ利活用基盤へのデータ連携時における利用部門と構築要員とのデータ確認手段が明確になっているかを確認する監査手続を設定することとした。具体的には、役割分担として各利用部門がドキュメント管理システム上に存在するデータを隔年で定期的にチェックし、データ利活用基盤連携時のデータ品質が維持される手順の仕組みが用意されているかを確認する。また、構築要員においてはドキュメント管理システムに精通したデータサイエンティストが構築プロジェクトの体制に入っており、各利用部門からのデータ受領時に適切に処理がなされる手順が組み込まれているかを連携手順書と併せて確認する。

 続いて、「人的リスク」においてはデータ品質の維持不足やデータの欠損リスクが想定されることから、データ利活用基盤の分析データ処理方法が適切に行われていることや分析結果が適切にアウトプットされていることを確認する必要があると考えた。理由としてこれらが煩雑である場合、データ利活用基盤構築の目的・理由としていたA社内への情報が誤った方向に提供されてしまいA社業務効率化に寄与できないと考えたからである。従って、構築プロジェクトにおける研修計画書と要件定義・設計時の議事録を査閲し、

 また、データ連携時における処理が適切に動作し、品質が担保されているかを確認するためにデータ利活用基盤の設計書およびテスト仕様書を査閲し、それぞれを突合させて実装内容に漏れがないことを確認することとした。

 「物理的リスク」においては、データ利活用基盤における電子データの取り扱い・物理媒体についてのリスクが想定されることから、構築プロジェクトにおける要件定義・設計時の議事録を査閲し、データ入出力に関する運用ルールが上流工程で検討され運用に向けた整理がなされているか確認することとした。更に、運用マニュアルを査閲し物理媒体を取り扱う上での個人情報に対する取り扱いについて持ち出す際にマスキング処理がなされているかや、ウイルススキャンの手順が組み込まれているか、オペレーションを行う者が複数名体制で相互確認を行う手順が記載されているかについて詳細に確認することとした。

 最後に「技術的リスク」におけるセキュリティに関するリスクについては、外部からの不正アクセスに対応するための措置が検討されているかについて、ペネトレーションテスト結果報告書を査閲し、~

 また、A社従業員への不正な権限付与を防止するための措置として要件定義・設計工程における議事録と設計書を確認し、ログの適切な保管、保存場所、ログのアクセス管理が考慮されているかについて確認することとした。

 私は、以上の内容について想定されるリスクに対し監査手続を設定し、データ利活用基盤の構築における監査に臨むこととした。

-以上-

 

8. まとめ

 今回は令和5年システム監査技術者試験に合格するまでの不合格から合格に至るまでの過程を示し、学習方法について具体的に明示した。高度情報処理試験は運の要素が強い。難易度どうこうよりも、結局自分の得意分野や取組みやすい問題文、解答の仕方によって向き不向きが年度によって違ってくると考えている。今回紹介した学習例を何度か過去に実践したとしても、不合格となっているのが高度試験である。逆に全然勉強してなくても合格する場合がある。情報処理技術者試験業務独占資格ではなく、結局は肩書だけなのだから、合格不合格に一喜一憂せず、継続的な研鑽が重要であると認識している。

 システム監査技術者試験に挑戦されている方や今後受験を検討されている方向けに参考となれば幸いである。

Panasonic ドラム式洗濯機で全方位シャワーが出なくなったので自分で直した話

1. はじめに

 私は自宅でPanasonicの「Cuble NA-VG1300L-P」というドラム式洗濯機を運用している。1年9ヶ月前に、パナソニックドラム式洗濯機における機能の1つである全方位シャワーが一切出なくなるという事象が生じ、サポート経由で修理をしていただいた実績がある。具体的には、全方位シャワーのモータ音が全くせず、シャワーも出ずにドラムだけが回り、運転は継続されるというものである。

 ドラム式洗濯機の修理は公式サポート経由で依頼すると、混み合っているという理由から保守作業員の到着まで2-3週間ほど時間を要し、修理代も「出張費+技術料+部品代」という内訳で約15000円以上が掛かると想定され、自力で修理を行うメリットがあると考えられる。従って今回は前回の故障から再度、同じような事象が発生したためサポートではなく、自力で修復することとし、結果的に修理が成功したので本記事にて事例を紹介する。

 

2. 故障の内容

 前回の故障の経緯から説明する。2019年にCubleを購入し、運用していたが約3年後に運転中、全方位シャワーが出なくなった。ここで言う全方位シャワーとは、洗いやすすぎ時に「ウィーン」というモータ音とともに衣類側へ内側に噴射される約7箇所のシャワーと泡吹き出しシャワーの両方を指す。なお、故障前に以下の事象が発生した。

・全方位シャワーが出る瞬間、一部の吹出口から水が出ない(ホコリで一部塞がれていた為)

・全方位シャワーが出る瞬間、グゴゴゴ...と異音が発生する

 

上記の症状が見られたことにより、ホコリを取るなどの暫定対処を実施したが、次の運転時から全方位シャワーが一切でなくなった。なお、洗濯から乾燥までの運転は途中で止まることなく最後まで継続されるため、UエラーやHエラーは出現せずに運転自体に問題はないが、シャワーが出ないため洗いとすすぎが機能として完全ではない状態にある。

 そもそも、全方位シャワーとは公式サイトによると循環ポンプにより水を循環させて7箇所ほどのシャワー吹出口から水を噴射させ、泡吹出口からもシャワーが出るイメージである。具体的な図を以下に示す。

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引用元 : https://panasonic.jp/wash/products/cuble/washing.html

3. 故障原因の特定

 前回のサポート経由での故障においては結果的に、循環ポンプ(AXW8C-9CW0)がうまく動作できていないことが原因であった。シャワーが出なくなる場合は、ホコリやゴミが詰まって逆流し詰まって道中のホースに穴が空いて水が供給されなくなったり、前回の事象のように循環ポンプ(モータ)にゴミ等が詰まって作用しなくなるようだった。前回はモータ音が全くしなかったために、循環ポンプの故障であるという判断がなされた。

 今回の故障においても循環ポンプのモータ音がしないことから、全く同様の事象が発生していると想定し、2章で述べた循環ポンプに相当する部品に問題があると考えた。ただし、前回は循環ポンプ内にゴミが詰まっており、パナソニックの保守作業者がポンプから詰まったゴミを除去したものの、モータが作動せず、部品自体の交換となった。

 従って今回の自力修理に先立ち、一次切り分けとして循環ポンプ内にゴミが挟まっているかどうかをはじめに確認し、まずは除去して動作するかを確認することとした。もし、除去して動作しなかった場合は単体の循環ポンプの部品(約5000円)をインターネットより取り寄せて、部品交換を行うことで修理を行う計画を立てた。

 自力で修理できる見込みを立てた理由としては、前回の故障時にパナソニックの保守作業員の作業内容を立会いながら過程を拝見し、ドラム式洗濯機の構造がシンプルであったことや、故障部位が前回の事例で特定できたことで、スムーズな修理が自力でできると考えたためである。

 

4.自力での修理事例

 今回はCuble NA-VG1300L-Pを事例に簡易的に分解を行い、修理を行った。自力で修理を行うことはリスクを伴い、使用されている部品も製品ごとに差異が見られると想定されるため、自己責任での施行が前提となる。

※4-1を実施する前に必ず脱水を行うこと

 4-1 排水付近のカバーを外す

 カバーを手前に引き、上図の赤丸で囲った黒い棒を意識して右の方に力を加え、ズラすようにスライドさせるとカバーごと取り外すことができる。

 4-2 ネジ止めされているカバーを外す

 上手の赤矢印で示したネジ止めされている部分を外すことによって白いカバーを外すことができる。カバーを外す際は、上部分がツメのように入り込んでいるため、下に押さえながら引くことでカバーを外しやすくできた。

 

 4-3 電子基盤を外し手前に引く

 上図の赤矢印に該当するネジを外すことで型に固定された電子基盤を外すことができる。ハテナ付きの矢印は、ネジ止めされていたか不明な箇所。関係しそうなネジを外すことで取り出すことができるのでよく確認されたい。なお、電子基盤の灰色部分の上下ネジ2つは基盤自体のカバー止めのため、今回の修理において外す必要性はない。

 電子基盤は分解すると大変なことになるため、型からはずしたら手前に引いて横に倒す形にしておくことが無難である。今回の修理においては、循環ポンプが見える状態で周辺の作業場所が確保できればよい。電子工学専攻でない自身からしてみれば、関係のない部分は触らないことに限る。

 

 4-4. 循環ポンプのゴム管を外す(1)

 電子基盤を手前に倒すと、いよいよドラム式の機械部品が見える。2章で示した画像とほぼ同等の位置に、円上の循環ポンプが存在する。まずは上図の赤矢印において、循環ポンプと繋がっている黒いゴム管を外していく。金属のクリップをゴム管の上にずらし、つなぎ目の根本を指で押さえてゆっくりと上へ引き抜いていく。

 

 4-5. 循環ポンプのゴム管を外す(2)

 4-4.と同様に、上図の赤矢印で示したゴム管を外す。

 

 4-6. 循環ポンプのネジ止めを外し、残りのゴム管と完全分離させる

 上図の①からネジを外していく。②は正面から見ると裏側に隠れているため、プラスドライバの位置を確認しながら下から覗き、感覚でネジを外していく。最後に③のゴム管を根本を指で押さえながらゆっくりと外し、循環ポンプを土台から完全に分離させる。③のゴム管は循環ポンプ側のみ片側を外せばよい。

 

 4-7. 循環ポンプと繋がっている電子線コネクタを取り外す

 上図の赤矢印で示しているコネクタは、循環ポンプと繋がっている。ツメを押しながら引くことで取り外すことができる。これまでの手順により、循環ポンプを完全に独立した状態でメンテナンスすることが可能となる。

 

 4-8. 循環ポンプの状態の確認

 自身の場合、上図のように循環ポンプの中を覗き込むと内部にホコリが詰まっているように見受けられた。竹串でホコリを取ろうとすると、更にホコリの中に輪ゴムが縮れた状態で入っており、循環ポンプのモータ駆動部を完全に阻害している状態が確認できた。

 これにより、モータ音がしない理由は内部のゴミが原因であると考え、取り除いたあとに部品を洗濯機へ一旦もとに戻し、モータが正常に作動するようになるか動作確認を行うこととした。

 

 4-9. システムテスト

 4-4から4-7で行ったことを逆からやり直し、仮の状態で循環ポンプを設置し、動作確認を行う。洗濯機の電源を入れ、循環ポンプのモータ音が作動し、全方位シャワーが駆動することを確認する。テスト項目の観点としては、

・正常に循環ポンプが作動していること

・全方位シャワーが内側に噴出していること

・変更を加えたゴム管周辺に関し、水漏れが発生していないこと

が挙げられる。

 ここで変化がないようであれば脱水ののち、循環ポンプを新たに購入して4-4から4-7を再度実施し、部品の入れ替えを行う。自身の場合は4-8で行ったゴミの除去が根本原因であったため、部品の入れ替えなく課題を解決することができた。

 

 4-10. 現状回復作業

 4-1から4-3までに行った分解作業をもとに戻し、ネジ止めをしっかり行った上で再度システムテストを行う。テスト項目の観点としては、

・正常に循環ポンプが作動していること

・洗濯機駆動時にエラーの表示がなく、正常に次の処理が進むこと

が挙げられる。

 

5. 作業の振り返り、再発防止策、作業品質分析

 前回のパナソニック保守作業員が行っていた断片的な作業内容の記憶から、自力で試行錯誤をして作業を推進したが、特に問題は起こらず計画された範囲の作業の中でスムーズな作業を行うことができた。作業にあたって必要な器具は100均のプラスドライバ1本であり、低価格で品質の高い作業が行えたことは自信に繋がった。

 しかし、循環ポンプ内にゴミが入っていたことは非常に残念であった。前回の故障時の再発防止策として設定したホコリ・ゴミの除去に対応するための純正クリーナのN-W2による洗濯槽の洗浄を定期的に実施していたが、今回のように障害が再発してしまった。原因として、排水ゴミフィルタの清掃が疎かになり、排水フィルタから溢れ出た一部の大きなホコリが循環ポンプに入り込み、モータ駆動がゴミによって阻害されたと推測した。これにより、以下の新たな再発防止策を設定した。

・月に1回は排水ゴミフィルタの定期清掃を行い、循環ポンプ回りを清潔に保つ。排水ゴミフィルタの清掃においては、ゴミ取りフィルタを排水フィルタに設置し、掃除しやすい環境を創出する。

 

 品質向上に向けた課題としては、2点ある。

 1点目は製品に応じた循環ポンプの型番の特定が難しいことである。今回は、前回の事例から製品に応じた循環ポンプの型番(AXW8C-9CW0)について当たりをつけることが可能であったが、最新の製品や古い機種における循環ポンプの型番について、よく調査の上、自力修理を検討しなければならないと感じた。

 2点目は、循環ポンプ以外の故障原因であった場合に思考が停止するリスクがあることである。今回はたまたま前回と同じ事象で循環ポンプに障害が発生していたが、異なる部分で不具合が発生した場合は公式のサポートに頼り、知見を深めるしか方法はないと感じた。ダメ元で該当の部品を購入しても空振ることで逆に出費が無駄になるリスクも想定される。故障内容に応じた立回りを事前によく検討する必要があると感じた。

 

6. まとめ

 今回は、自力でPanasonicドラム式洗濯機の全方位シャワーが出力されない障害に対する是正保守作業を行い、実際の作業過程について記事内に示した。

 今回品質の高い作業が行えたのは前回のパナソニック保守作業員の作業内容を理解していたことや、前回の経緯をブログに残していたことで自力で対応するにあたり綿密な計画が立てられたことも大きいものと考えられる。このように、専門外の分野においても技術者に対しリスペクトを行い、その分野に対して理解を深めることで自分自身に吸収して幅広く柔軟な対応が行えたことは非常に良かった。まさに技術を目で見て盗む、技術者の初心に返った立回りが行えたことは自身に対し評価する。

 今回の記事で示した障害と同様の内容で困っている方や、今後ドラム式洗濯機における全方位シャワーに関連した修理を検討されている型向けに情報提供ができれば幸いである。

 

FOOKO スライサー 野菜カッターを導入

1. はじめに

 私は吉野家のお新香を自作することが得意である。漬物に混ぜる人参の細切りは、包丁で一から切ると負荷が高い。また、スライサ等のいわゆる「しりしり器」と呼ばれる器具を用いて細切りにする手段があるが、手を怪我するリスクがあるため出来るだけ控えたい思いがあった。なぜならば、実際にスライサで手先を滑らせ、刃に直撃し親指の先端が数mm刺さったことがあるからである。

 従って、安全度が高く手入れもしやすいカッター器具を導入する必要があると考えた。今回はそのニーズに応えた製品を発見し、実際に導入したので使用した結果と所感を述べる。

 

2. FOOKO スライサー 野菜カッターの概要

 Amazonの「FOOKO スライサー 野菜カッター」は上から野菜等を押し付けてハンドル式の部分を手で回すことで、中央の刃部が回転し、切られたものが排出される機構となっている。Amazonにはこのようなタイプの似たような低価格の製品がいくつか出回っているが、マーケットプレイスの出品者で真偽が分からず、割高でもトラブル時や不良品のリスクを考慮し、Amazon発送の製品から購入することが安全である。

 スライサーの内容は以下の図のようになる。

 刃が5種あるが、鋭利な刃は1種のみでほかの刃は指で優しくなぞっても切れることはないが、やや鋭さを見せている。その他の部品としては刃固定用の円状の筒、ハンドル、土台、上から押さえつけるための蓋が付属している。

 根幹となる刃の種類について詳細に見ていくと、「細切り」「太切り」「スライス(ギザギザ)」「スライス(通常)」「すりおろし」の5種がある。原則、筒に同タイプの刃を両側に装着し、ハンドルを回すことで野菜等がカットできる。

 

 土台とアクリルの部品は中央のボタンを押しながらスライドすることで取り外すことができる。土台の下部のつまみは、床への吸盤を締めるための役割を果たしている。つまみの初期位置を中央にもってきて、右側につまみを回すことによって、底部のゴム製の素材が床と密着し、吸盤となり土台を動きにくくすることができる。ただし、上から手で抑えながらハンドルを回すため、つまみを回して密着させても外れる場合が多い。おまけ程度に考えたほうが良いと思われる。

 

3. 実際の使用・所感

 実際に人参を細切りの刃でカットした結果を以下に示す。

 人参2本を今回のスライサーでカットしたが、カットの所要時間は約5分であった。包丁でカットする場合は倍以上の時間を要すると思われる。切った結果は綺麗であり、自然に切ることができていることを確認した。

 デメリット・課題に感じる点については、2点ある。1点目は、刃に切った後の残り物が付着し、つまようじ等で取り出す必要があることである。細切りで刃も緻密すぎることはないため、ある程度は取り出しやすいが、包丁で切るよりかは「洗い」の負担が若干増えることとなる。なお、私は食洗機を導入しているため、つまようじで軽く残り物を綺麗にしたあとに、そのまま食洗機に投入することで負担を大きく軽減している。

 デメリットの2点目は、人参等硬いものをハンドルで回す際に、ハンドルがプラスチックでできているため負荷がかかり、いずれ折れそうな懸念があることである。基本的にはハンドルは分厚い構造でちょっとのことでは折れないと思われるが、経年劣化によりポキっといってしまいそうな不安の中、ハンドルを回すこととなった。一括ではなく部品ごとモジュール化されていることが特徴の製品であるため、万が一の場合を見越し、部品ごとの購入もできれば良いと感じた。

 

4. まとめ

 今回は、野菜カットの負担軽減のために「FOOKO スライサー 野菜カッター」を導入し実際に使用した結果・所感について述べた。

 機器の構造的には、非常によく考えられた製品であると感じ、電動スライサー等の製品は1万以上の高価な製品が主流であることに対し、本製品は手動によるスライスで3000-4000円台の価格帯に位置していることも手が出しやすいものとなっている。

 野菜のカット等をよくする方向け、じゃがいものギザギザスライスでポテトチップスを作りたい方向け、大量のにんにくのスライスを仕込みたい方向けなど1つの製品で様々な用途が考えられる。手を怪我することもなく、安全に処理できる本製品は是非おすすめしたい製品である。

 導入を検討している方向けに参考となれば幸いである。

 

 

MRL-1300 マイリラ シートマッサージャーを導入

1. はじめに

 私はIT業界に勤めておりデスクワークが多く、姿勢が悪い傾向にある。それに伴い背中や肩がこり、手軽にマッサージできる環境を求めていた。しかし、店舗でのマッサージは30分で2000円などと都度費用が掛かり、時間を作って行く手間もあることから自宅にマッサージの環境を整備することが最適と考えた。これにより、テレワーク中に活用したり長時間作業後の疲労回復をいつでも行えるようにする狙いがあった。

 マッサージにおいては椅子型の本格的なものがあるが、場所をとるということと重量があるということから運用・保守に課題があると考えた。従っていつでも持ち運びが可能であるシートマッサージャを導入することとした。既存の自宅にある椅子に取り付けることができる利点があるほかに、将来的に足のマッサージが必要となった際は、個別にフットマーサージ機を導入してモジュール別に組み込むことで擬似的に椅子型と同等の性能を得られると考えたためである。

 シートマッサージャには様々なメーカから発売されており代表的なものでいうとドクターエアの3Dマッサージシート、フジ医療器のマイリラなどが挙げられる。自身は後者のマイリラを今回導入したため、選択した理由および使用の所感について本記事にて述べる。

 

2. MRL-1300と他メーカとの比較

 2023年2月に発売されたMRL-1300は、特徴的な機能として強弱機能、肩位置調節機能、寝ながら使用できる製品などが挙げられ、前モデルのMRL-1200にはない一部の機能が追加されている。一方で別メーカであるドクターエアの3DマッサージシートMS-002は寝ながらの使用は不可となっており、尻のバイブ機能、高級感のあるデザインはあるものの、総合的に見て機能として魅力的なものはMRL-1300の方であったため、MRL-1300を選択することとした。

 なお、MRL-1300とは別に「フジシートマッサージャー T21 TR-S1」というフジ医療器の製品も存在する。こちらはヒーター機能、エアーバッグ、座面バイブ機能があり、MRL-1300やドクターエアの3DマッサージシートMS-002にはない一部機能が存在する。しかし、MRL-1300の特徴的な寝ながらの使用や、強さの調節が行えないため購入を見送った。

 価格的にはMRL-1300とドクターエアMS-002の3Dマッサージシートを比較すると大差がない形となっており、機能的にも一長一短であると考えられるため、いずれを選択するかは好みの問題となってくると想定する。

 

3. MRL-1300の開封

 箱の大きさは大きく、80cmを超え製品の大きさと同等となる。重さもあるが、本体が9.2kgのため一人で持ち運べるレベルにある。

 付属品は説明書、本体、シート、座椅子の4点。リモコンは本体に線で繋がっている。座椅子やシートは本体とファスナーでつなげる仕組みとなっているため、不要であればつけなくても良い。

 マッサージャ本体をオフィスチェアに取り付けた例。本体がメッシュであるため、メッシュタイプの椅子と見た目的に相性が良いことが分かった。また、キャスター付きの椅子に取り付けると持ち運びの負担が軽減できる。

 横から見た図。もみ玉が突出しており、電源ON時は下に降りてマッサージが開始される。本体右側にリモコンの収納ポケットがあり、邪魔にならないよう工夫が施されている。

 マッサージャ本体にはマジックテープでベルトが一箇所ついており、ズレ防止として座椅子に括り付けることができる。自宅のオフィスチェアは分厚い構造となっていたが、ベルトが長く、無事にマジックテープで椅子を締めることができた。

もみ玉の強さをリモコンの最弱よりもっと弱めたい場合や、本体を汚れから守りたい場合は本体上部にあるファスナーでシートを結合できる。同様に座椅子と本体の結合もファスナーで行えるが、個人的には後者は不要で取り付けていない。

4. MRL-1300の使用所感

 もみ、さざなみが特にやりごたえがあり、首から背中にかけて手の届きにくい箇所にもみ玉が当たることを確認した。リモコンは全身・肩・腰のコースがあるが、個別にもみ玉を当てたい箇所がある場合は「範囲」ボタンから上部・下部・全体が指定できる。MRL-1300とMS-002の比較で示した首部分のマッサージにおいて、MRL-1300は公式で対応が示されていなかったが、自身の約170cm代の身長で肩より上の首裏全体に、もみ玉が当たることを確認した。高身長である場合は深めに座ることでフィットするかもしれないが、実質的に首裏のマッサージも可能であることを確認した。

 強さにおいてもリモコンで調節でき、速度等の細かい設定も自分好みにアレンジできる。また、矢印ボタンを押下することで肩・首部分のもみ玉を背中にかけて下ろしたり、反対に上げたりすることもできるため、特定箇所集中的にマッサージすることも可能であった。

 音については、「ウィーン」「ウィウィウィ」などのモーター音が主となり、同じ部屋に人がいれば聞こえる作動音が発生する。響いたり、もみ玉のたたきの際に大きな音がすることはないため、昼夜問わずに活用できることを確認した。

 デメリットとしては、オートタイマーが10分であり電源をONにしてから10分間経つと、もみ玉が元の位置に戻ってから再度電源をONにする必要があることである。インターバルを挟むため、長い時間マッサージを行いたい際に物足りなさを感じてしまう点が課題である。例えば、歯磨きをしている際やウマ娘等のゲームをしながら、ながらマッサージをしている際に時間の経過の早さを実感してしまう。今後の期待としては、時間の延長、もみ技の多様化、もみ玉の増加(構造改良)が挙げられる。

 

5. まとめ

 今回は、フジ医療器のMRL-1300を実際に導入し設置例や使用した所感を述べた。全体的に機能としては満足し、もみ玉のマッサージによって普段の背中の痛みが軽減されたように感じられた。マッサージ本体の重さに耐えられる座椅子を所有している方にとって、シートマッサージャは安価で導入でき、利点があるように考えられる。シートマッサージャを導入・検討している方に参考となれば幸いである。

 

圧力IH炊飯器 NW-FA10を導入

1. はじめに

 私は自宅でTIGER JBH-G100のマイコン炊飯ジャーを使用していたが、内釜のコーティングが剥がれ、米が釜にこびり付く事象が常に生じるようになっていた。同時に、安価な製品で炊いた米の出来上がりにも次第に疑問が生じるようになり、高級炊飯器への期待と導入を検討することとなった。様々な高級炊飯器を比較検討する中で最も安定感があり、価格が最も安価に購入できたのが「NW-FA10」であった。

 高級炊飯器を導入する狙いとして、日々の生活における料理部門の品質向上が挙げられる。自宅では高級ドライヤーである「レプロナイザー7D Plus」をはじめ、Panasonicのドラム時洗濯機、食洗機を本格導入し、その効果について本サイト上で所感を述べてきた。高価格帯の製品は十分に研究開発されたものでQOL向上や時間短縮に繋がりやすいものとなる。高級炊飯器においても同様にその効果が得られ達成できることが本プロジェクトのゴールである。

 従って、本記事では象印のNW-FA10を実際に導入した所感と以前使用していた「JBH-G100」との炊きあがりの比較を交えながら、レビューを行う。

 

2. NW-FA10の選択理由

 高級炊飯器には各ベンダが製品を展開しているが、主要な製品群ととしては「象印 NW-FA10」、「タイガー JPL-S100」、「Panasonic SR-VSX101」などであり、そのほかに三菱電機、日立、東芝も候補として挙がってくる。

 はじめに着目したのは炊飯器の新製品が登場する時期である。例年6-7月にNEWモデルが発表されることに伴い、型落ちとして製品が底値に近くなり、在庫処分されやすい期間が6-7月前後と推測した。実際に5月には象印はNW-FA10の後継モデル「NW-FB10」を発表し、タイガーは6月にJPL-S100の後継モデル「JRX-T100」を発表している。従って、新製品と現行モデルとの機能差を比較し、大きな差がなければ型落ちの現行モデルを購入した方が圧倒的にお得となる。

 次に、各ベンダの炊飯器ラインナップを比較した内容として、以下のサイトで特徴が抑えられていたため仕上がりのイメージを確認するために参考とした。

 正直なところ、高級炊飯器で各ベンダによる圧倒的な仕上がりの差異はないものと推定した。あとは個人の好みとなってくるが機能面に面白みを感じるか、オールマイティ製に重みを置くか、ブランドイメージに左右されるかの判断となってくる。自身の場合は、抑えられる機能の範囲、メンテナンス性、冷凍ご飯の品質など細かい箇所に行き届いているかを総合的に判断することとした。

 まずPanasonicの炊飯器は、国内での炊飯器製造を終了することから導入を見送った。更に、日立や東芝は価格的に値崩れしていたり、細かな機能について魅力が平均的だったため見送った。三菱電機は唯一圧力IHではなくIH炊飯器だったため見送った。最終的には消去法的に「象印 NW-FA10」「タイガー JPL-S100」の二択となった。

 JPL-S100(後継のJRX-T100)は、内釜と火力で炊くことに特化したイメージを持ち、NW-FA10(後継のNW-FB10)は3DローテーションIH構造によるかまどの炎のゆらぎを再現した構造的なアプローチが特徴的だった。価格的にも安いのはNW-FA10であり、総合的に機能面やコスパの面からすると象印の製品がプロジェクトの目的達成となり得ると判断したため、NW-FA10を導入することとした。

 一方で、JPL-S100(後継のJRX-T100)の内蓋における食洗機対応や、お焦げがつきやすい高級感のある土鍋には目を引かれるものがあった。しかし、予算の兼ね合い上見送ることとした。

 

3. 炊き上がりの品質比較

 従来使用していたTIGER JBH-G100の炊きあがり結果と、今回導入したNW-FA10の炊きあがり結果を比較したイメージを以下に示す。なお、炊きあがりのモードとしては、その炊飯器にとってベストで炊けるモードを採用し、JBH-G100においては白米モードで実行時間50-60分、NW-FA10においては熟成炊きモードで無洗米のカテゴリで実行時間75分で実施した。

TIGER JBH-G100の炊きあがり結果

NW-FA10の炊きあがり結果

 実際にイメージで炊きあがり結果を比較すると、TIGER JBH-G100のざらつきのある米粒に対し、NW-FA10は米粒の一粒一粒が大きく、艶がより感じられ全体的にふっくらしている様子が伺えた。また、匂いにおいてもNW-FA10が上品にほのかに香り、食感においては、ボリュームのある米粒が堪能できるとともに、米の甘さと食感が十分に味わえる印象だった。

 これまでは早炊きの利用機会が多く、NW-FA10の早炊き機能に関してはまずくはないが食べられる一般的なレベルであると認識している。反面、火力のあるJPL-S100(後継のJRX-T100)は早炊きでも一定の品質を保てているレビューが見受けられ、早炊きを積極的に活用し一定の品質を担保したいのであれば30分程度の中でJPL-S100が推奨となると思われるが、NW-FA10の早炊き機能はJPL-S100の炊きあがりを上回る20分程度であるため、どちらも一長一短であると考えられる。

 

4. 本体の保守性

 まずNW-FA10の本体の重さについては、内釜が重いだけで、内釜を先に取り出し別々に搬送することで重さはそれほど気にならない。しかし、内釜は重いので手洗いする際に傷をつけたり落とさないよう気を遣う場面がある。

 また、炊飯する度に手洗いが必要となる内蓋と内釜について、公式ではいずれも手洗いが必要である旨の注意書きがなされているが、内蓋については食洗機にゴリ押しで投入しても問題なさそうであったため、手洗いは内釜のみとした。仮に食洗機により内蓋が故障した場合、部品交換も内釜と比較すれば非常に安価で、なお内蓋が壊れるリスクは非常に発生確率が低いことから、リスク管理としては受容とした。

 運用上の課題としては、操作がタッチパネルである関係上、汚れがタッチパネル上についた場合拭き取ると誤操作してしまう点である。ロック機能が見当たらないため清掃の際にコンセントを抜く作業が必要となり、ワンタッチでロック/ロック解除が行えると良いと感じた。また、今後の課題としてIoTが挙げられる。タイガーの新フラッグシップ機(JRX-T100)はアプリより予約時間の変更や炊飯履歴が確認できるなどの連携が進んでいる。Panasonicドラム式洗濯機のようにアプリから操作を制御したりできるように、炊飯器においても今後IoTは拡大していくものと考えている。IoTはセキュリティの観点で考慮が必要な部分となっていくが、象印製品においても今後はそのような展開を期待したい。

 

5. まとめ

 本記事では、実際にNW-FA10を導入し運用結果について旧炊飯器との比較を交えながら所感や炊きあがり結果を示し、今後の課題を記載した。NW-FA10は今回紹介した機能のほかに、炊きあがりの米の硬さ等が調節できたり、わが家炊きとして炊飯器に感想を登録することで、どの炊き方が自分にフィットするかをブラッシュアップできる機能もある。

 現状、自身としては標準の熟成炊きで十分な状況となっているが、今後飽きが生じた際に普段とは違った炊き方を行い、アレンジしていく運用も面白いかもしれない。そういった意味で、長く使える製品であることが期待できる。

 象印製の圧力IH炊飯器の導入を検討されている方に参考となれば幸いである。

 

ネットワークドライブ経由でタスクスケジューラが失敗し、net useでシステムエラー86だった場合の対処法

1. はじめに

 ドメインの異なるネットワーク経由を利用したファイル転送をrobocopy等で行う際に、タスクスケジューラを活用して日次で自動同期する場合がある。その際に、コマンドプロンプトを活用しながら、ネットワークドライブでファイルをコピーするのだが、実行ユーザの違いや、ID/パスワードがネックとなりスムーズに実現できないことがある。本記事では、自身の経験に基づいて対処した事例を示す。

 

2. ネットワークドライブを経由したタスクスケジューラの実行失敗

 タスクスケジューラ側で「ユーザがログオンしているかどうかに関わらず実行する」または「最上位の特権で実行する」を指定していると、仮に事前にネットワークドライブを指定していても、その割当がログオンしていたユーザのみにしか分からない状態であり、自動実行するユーザプロファイル側は「ネットワークドライブの割当なんかされていない」と判断し結果的にタスクは失敗する。

 また、ネットワークドライブをそもそも指定しておらず、Windows認証情報に接続先のIPと紐づくID/パスワードを登録していても上記と同様で「IDとパスワードは自動実行する側から見れば分からない」ということになる。

 これらの解説は「タスクスケジューラ ネットワークドライブ」で検索すれば詳細な情報はいくらでも出ており、タスクスケジューラで呼び出すバッチの中に例えば直接、以下を記述することで解決する。

@echo off
net use T: \\192.168.10.135\d$ p@ssword /user:test\administrator
robocopy <コピー元パス> T:<コピー先パス> /MIR

 

 しかし、上記に記載しているnet useコマンドがID/パスワードが合っているのにもかかわらず、システムエラー86により認証に失敗するケースがある。その場合は以下の内容を考慮しトラブルシューティングを行う。

 

3. net useの認証失敗

 net useコマンドを実行した際にシステムエラー86が発生した場合は以下について確認を行う。

 ①パスワードに「%」が含まれていないか確認する。

 %はバッチファイル上、%変数%のような扱いができる関係でエスケープしなければならない文字となる。従って、例えば

net use T: \\192.168.10.135\d$ p@ss%word /user:test\administrator

と記載したところで、PC側が認識するのは

net use T: \\192.168.10.135\d$ p@ssword /user:test\administrator

である。パスワードに「%」が含まれる場合は以下のようにエスケープとして「%」を続けて記載するとnet useが成功する。ダブルクォーテーションは必要かどうかは実際に実行して有無を判断いただきたい。

net use T: \\192.168.10.135\d$ "p@ss%%word" /user:test\administrator

 

 ②ローカルセキュリティポリシーの変更を試行する

 ローカルセキュリティポリシーにおい、LAN Manager 認証レベルを「NTLM 応答のみを送信する」に変更することで解決する事例がある。

 ローカルセキュリティポリシーの変更に際しては、 「コントロールパネル」→「管理ツール」→「ローカルセキュリティポリシー」→「セキュリティオプション」→「ネットワークセキュリティ:LAN Manager 認証レベル」をプロパティで「未定義」から「NTLM 応答のみを送信する」に変更するに変更する。

 

 なお、一度設定すると画面上から未定義に戻すことができないので、戻す際はファイル名を指定して実行から「regedit」でレジストリを起動し、「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Lsa」の「LmCompatibilityLevel」を消去することで未定義に戻すことができる。

 

 ③/user:にドメインを指定する

 ネットワーク接続先のドメインが異なる場合はnet useの/user:の後に続いて[ドメイン名]\[ユーザID]を指定する。

net use T: \\192.168.10.135\d$ p@ssword /user:test\administrator

 

 ④タスクスケジューラで作業フォルダを指定する

 タスクスケジューラにおいて、操作の編集の中の[開始(オプション)]という項目がある。この項目が空欄の場合は、カレントディレクトリが「C:\Windows\system32」が設定されるため、バッチの記載方法によっては意図していないパスを参照している可能性がある。従って、絶対パスでバッチ内の記載を行うか、バッチ内で「cd %~dp0」を記載するか、タスクスケジューラの[開始(オプション)]内に作業パスを記載するかのいずれかとなる。

 

4. まとめ

 今回はタスクスケジューラを扱う中で、ネットワークを経由したバッチの自動実行に際しnet useを使用時の異常に対するトラブルシューティングの方法について述べた。実際に自身は記事内で紹介したすべてを確認した結果、最終的に該当したのは3-①のパスワードに「%」が入っていたことであった。自身はこのほかに、バッチファイル自動実行前にvbsでネットワークドライブを自動認証するコードまで書いたが、そもそもネットワークドライブがタスクスケジューラ側で割当されていないとみなされ、その施策は空回りに終わった。

 タスクスケジューラ自体、設定項目が複数に跨り癖の強いツールであると認識している。その中で、バッチが悪いのかタスクスケジューラ側での制約であるのかの切り分けが難しく、一発で処理が通る場合が少ない。

 今回のトラブルシューティングが1つでも該当し、原因の解決につながれば幸いである。

 

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