
1. はじめに
加湿器には「超音波式」「加熱式」「ハイブリッド式」「気化式」があり、中でもメンテを怠ると雑菌を撒き散らしやすい超音波式だけはやめておけという声が多い。消去法的に、ヒータで水を沸騰させる「加熱式」、ヒータとファンの温風で水分を気化する「ハイブリッド式」、風を当てて水分を気化する「気化式」に絞られるが、電気代や効率性を考慮すると「ハイブリッド式」が無難なところとなる。
また、加湿器は日頃のメンテナンスが必要不可欠でありフィルタの手入れや水のリロードを定期的に実施しなければならない。これらの背景から、自分にとって最適な加湿器のモデルを検討したところ、ダイニチのHD-LX1223が最も運用しやすいと考え、導入に至った。
本記事では、HD-LX1223を導入した理由を述べ、実際に約1シーズン(1月から4月)までを運用した結果について報告し、製品の所感を述べる。所感に至っては、機能性と非機能性を併せて提示するとともに、本製品の特徴であるスマートリモコンを活用した運用についても記載する。
2. HD-LX1223の導入理由
加湿器で代表的なモデルといえば、象印マホービンの「EE-DD50」である。
しかし、加熱式であることから電気代が高騰しやすく、水のリロードもこまめに実施しなければならない。しかし、手入れはクエン酸を中に放り込むだけで洗えるため、メンテナンス性が高いことが特徴である。
このように、メンテナンス性の高い加熱式以外のモデルを探した結果、ダイニチのHD-LX1223が該当した。メンテナンス性の高いモデルを検討した理由としては、近年ドラム式洗濯機や食洗機などの導入を併せて自身の家庭で行っており、日頃の乾燥機を回した後のホコリ取りや、食洗機のクエン酸洗浄など加湿器以外にも多くの定期メンテが必要な場合が多く負荷が高くなることを懸念したためである。
最終的にHD-LX1223を採用した理由としては、フィルタが使い捨てで運用できることや、トレイカバーによる汚れ防止による日頃のメンテ大幅軽減が期待できるからである。

出典:https://www.dainichi-net.co.jp/products/humidifier/lineup/lx_special/
トレイカバーについては、弁当の汚れを防止するためのトレイカバーが着想の元となったとのことで技術者のアイディアと研究開発から製品化への苦労がよく伝わり、同じ技術者として共感できる部分もあったことから、導入を決定した。
3. 実際の運用

【デザイン】
色はホワイトとモスグレーがあり、今回はモスグレーを導入した。部屋のインテリアに馴染み、過度な存在感もない。
【機能性】
通常モードでも音は静かで、省電力モードでもほぼ音が鳴らない静音設計である。稀にヒータの「カッ」という音や、水タンクのコポコポ音はするものの、しつこい音はない。
タンクの水取り替えも持ちやすく、大容量であり、湿度が低い日でも1日に1回取り替えれば良い。逆に湿度が高い日は2-3日に1回のリロードで済むので放置状態となり、運用が非常に楽であった。この点は、象印マホービンの加熱式タイプより、HD-LX1223が優れているという発見ができた。
湿度の向上度合いについて、通常モードで運用すれば30分~1時間で期待どおりの湿度を実現できる。省電力モードはこれより時間を要するが、放置していれば目標湿度にたどり着いている。特に、湿度が高い日で放置して運用していると、いつの間にか湿度が70%になっている際もあるくらい、ポテンシャルが高くなっている。
タンクについているAg+抗菌アタッチメントは取り外して使用ができ、必須ではない。個人的にはつけてもあまり変わらないと考え、完全に分離して運用したが大きな問題点はなかったため、今後も分離した状態で来シーズンも運用する予定である。

【電気代】
特段、加湿器を運用してこなかった例年より大きく変わったことはない。それより電気代自体の高騰や、ドラム式の乾燥機を回した際の電気代の方が高く感じられた。
4. 約1シーズン運用した結果

約1シーズン(1月から4月)運用したフィルタについて、水道水のカルキで固くなっている箇所が見受けられ、汚れもいくつか見受けられる。約3ヶ月、ノーメンテで運用したが、まだ使い続けられる印象を持った。しかし、メンテを怠ると性能が下がるリスクもあるようなので、約1シーズン使用したフィルタは廃棄することとした。本来であればクエン酸による洗浄を行うべきであるが、家電のメンテが非常に億劫であるため、フィルタは来年度に向けて新規で使い捨てタイプを購入する予定である。なお、フィルタは青色と黄色があるが、青色はクエン酸で洗い、最大5シーズン繰り返し使用するもので想定されており、黄色は使い捨てタイプである旨が公式サイトに掲載されている。
次に、トレイの汚れについて運用した結果の図を以下に示す。

2.で示したトレイカバーを外した状態で撮影を行っており、トレイ自体の汚れは皆無に等しい。しかし、タンクに接する部分の水垢は見受けられたため、その部分のみを軽く洗う形でメンテナンスは完了した。トレイカバーは廃棄し、来年度に向けて新規で使い捨てタイプを購入する予定である。
最後に、吸気グリルの汚れ具合については、吸気部分のフィルタにホコリが付着している程度であったため、洗い流してホコリを取る作業を行った。また、給水タンクも軽く洗いで洗浄を行った。
以上の内容から、HD-LX1223においてメンテを行う頻度としては【1シーズンに1回】で十分と考え、メンテ対象のWBSとしては【フィルタは使い捨て】【トレイは軽度の洗浄】【吸気グリルの軽度の洗浄】【給水タンクの軽度の洗浄】が挙げられ、大きな手間なく運用が可能であることが実際の運用で明らかとなった。

5. スマートリモコン運用結果
HD-LX1223には、スマートリモコンに対応しており例えば「Nature Remo3」などのスマートリモコンとHD-LX1223を紐づけて遠隔操作を行えることが可能である。
実際に登録した内容を以下に示す。

スマートリモコン上に、HD-LX1223が備えられている各ボタンをNature Remo3に登録している。登録にあたってはHD-LX1223側で赤外線登録モードにした上で、登録したい赤外線信号のボタンを押下し、スマートリモコンへその内容をHD-LX1223側から送信するという手順である。具体的な操作方法は取扱説明書を参照されたい。
登録した結果、Nature Remo3では家から◯m離れる/接近すると自動で起動するトリガーが設定できたり、湿度◯以下になったら自動起動、というように起動条件をアレンジできる。加湿器も登録した内容で自動起動させることができ、「加湿器ON→ECOモード→湿度50%」の順でフローを構成すれば、加湿器の物理ボタンを押下せずとも、遠隔でコントロールすることが可能となる。
帰宅した際に、自動で加湿器をONにしておきたい方に推奨できる機能であり、ホテルでカードキーを差し込めば自動で電気系統がつくような感触を味わうことができる。
6. まとめ

今回は、ダイニチの加湿器であるHD-LX1223を約1シーズン導入した結果について報告し、主に各種所感とスマートリモコンの補足について説明した。
加湿器において、衛生用品であることからメンテナンスを求められることが特徴であったが、HD-LX1223では1シーズンに1回のメンテとすすぎ程度の洗いにより最小限の手間で製品を運用することが可能であった。これにより、当初の目的であった手間のかからない加湿器の運用を実現することが可能となった。
また次シーズンに運用できるよう、事前にフィルタ、給水トレーを購入して準備する予定である。消耗品のコストは掛かるものの、その分手間が掛からない形となり、どちらを取るかというバランスとなり得るが、費用に余裕があれば導入したい製品となる。今後、加湿器を導入検討している方向けに参考となれば幸いである。




