1. はじめに
私はIT業界に勤めておりデスクワークが多く、姿勢が悪い傾向にある。それに伴い背中や肩がこり、手軽にマッサージできる環境を求めていた。しかし、店舗でのマッサージは30分で2000円などと都度費用が掛かり、時間を作って行く手間もあることから自宅にマッサージの環境を整備することが最適と考えた。これにより、テレワーク中に活用したり長時間作業後の疲労回復をいつでも行えるようにする狙いがあった。
マッサージにおいては椅子型の本格的なものがあるが、場所をとるということと重量があるということから運用・保守に課題があると考えた。従っていつでも持ち運びが可能であるシートマッサージャを導入することとした。既存の自宅にある椅子に取り付けることができる利点があるほかに、将来的に足のマッサージが必要となった際は、個別にフットマーサージ機を導入してモジュール別に組み込むことで擬似的に椅子型と同等の性能を得られると考えたためである。
シートマッサージャには様々なメーカから発売されており代表的なものでいうとドクターエアの3Dマッサージシート、フジ医療器のマイリラなどが挙げられる。自身は後者のマイリラを今回導入したため、選択した理由および使用の所感について本記事にて述べる。
2. MRL-1300と他メーカとの比較
2023年2月に発売されたMRL-1300は、特徴的な機能として強弱機能、肩位置調節機能、寝ながら使用できる製品などが挙げられ、前モデルのMRL-1200にはない一部の機能が追加されている。一方で別メーカであるドクターエアの3DマッサージシートMS-002は寝ながらの使用は不可となっており、尻のバイブ機能、高級感のあるデザインはあるものの、総合的に見て機能として魅力的なものはMRL-1300の方であったため、MRL-1300を選択することとした。
なお、MRL-1300とは別に「フジシートマッサージャー T21 TR-S1」というフジ医療器の製品も存在する。こちらはヒーター機能、エアーバッグ、座面バイブ機能があり、MRL-1300やドクターエアの3DマッサージシートMS-002にはない一部機能が存在する。しかし、MRL-1300の特徴的な寝ながらの使用や、強さの調節が行えないため購入を見送った。
価格的にはMRL-1300とドクターエアMS-002の3Dマッサージシートを比較すると大差がない形となっており、機能的にも一長一短であると考えられるため、いずれを選択するかは好みの問題となってくると想定する。
3. MRL-1300の開封
箱の大きさは大きく、80cmを超え製品の大きさと同等となる。重さもあるが、本体が9.2kgのため一人で持ち運べるレベルにある。
付属品は説明書、本体、シート、座椅子の4点。リモコンは本体に線で繋がっている。座椅子やシートは本体とファスナーでつなげる仕組みとなっているため、不要であればつけなくても良い。
マッサージャ本体をオフィスチェアに取り付けた例。本体がメッシュであるため、メッシュタイプの椅子と見た目的に相性が良いことが分かった。また、キャスター付きの椅子に取り付けると持ち運びの負担が軽減できる。
横から見た図。もみ玉が突出しており、電源ON時は下に降りてマッサージが開始される。本体右側にリモコンの収納ポケットがあり、邪魔にならないよう工夫が施されている。
マッサージャ本体にはマジックテープでベルトが一箇所ついており、ズレ防止として座椅子に括り付けることができる。自宅のオフィスチェアは分厚い構造となっていたが、ベルトが長く、無事にマジックテープで椅子を締めることができた。
もみ玉の強さをリモコンの最弱よりもっと弱めたい場合や、本体を汚れから守りたい場合は本体上部にあるファスナーでシートを結合できる。同様に座椅子と本体の結合もファスナーで行えるが、個人的には後者は不要で取り付けていない。
4. MRL-1300の使用所感
もみ、さざなみが特にやりごたえがあり、首から背中にかけて手の届きにくい箇所にもみ玉が当たることを確認した。リモコンは全身・肩・腰のコースがあるが、個別にもみ玉を当てたい箇所がある場合は「範囲」ボタンから上部・下部・全体が指定できる。MRL-1300とMS-002の比較で示した首部分のマッサージにおいて、MRL-1300は公式で対応が示されていなかったが、自身の約170cm代の身長で肩より上の首裏全体に、もみ玉が当たることを確認した。高身長である場合は深めに座ることでフィットするかもしれないが、実質的に首裏のマッサージも可能であることを確認した。
強さにおいてもリモコンで調節でき、速度等の細かい設定も自分好みにアレンジできる。また、矢印ボタンを押下することで肩・首部分のもみ玉を背中にかけて下ろしたり、反対に上げたりすることもできるため、特定箇所集中的にマッサージすることも可能であった。
音については、「ウィーン」「ウィウィウィ」などのモーター音が主となり、同じ部屋に人がいれば聞こえる作動音が発生する。響いたり、もみ玉のたたきの際に大きな音がすることはないため、昼夜問わずに活用できることを確認した。
デメリットとしては、オートタイマーが10分であり電源をONにしてから10分間経つと、もみ玉が元の位置に戻ってから再度電源をONにする必要があることである。インターバルを挟むため、長い時間マッサージを行いたい際に物足りなさを感じてしまう点が課題である。例えば、歯磨きをしている際やウマ娘等のゲームをしながら、ながらマッサージをしている際に時間の経過の早さを実感してしまう。今後の期待としては、時間の延長、もみ技の多様化、もみ玉の増加(構造改良)が挙げられる。
5. まとめ
今回は、フジ医療器のMRL-1300を実際に導入し設置例や使用した所感を述べた。全体的に機能としては満足し、もみ玉のマッサージによって普段の背中の痛みが軽減されたように感じられた。マッサージ本体の重さに耐えられる座椅子を所有している方にとって、シートマッサージャは安価で導入でき、利点があるように考えられる。シートマッサージャを導入・検討している方に参考となれば幸いである。