1. はじめに
私は吉野家のお新香を自作することが得意である。漬物に混ぜる人参の細切りは、包丁で一から切ると負荷が高い。また、スライサ等のいわゆる「しりしり器」と呼ばれる器具を用いて細切りにする手段があるが、手を怪我するリスクがあるため出来るだけ控えたい思いがあった。なぜならば、実際にスライサで手先を滑らせ、刃に直撃し親指の先端が数mm刺さったことがあるからである。
従って、安全度が高く手入れもしやすいカッター器具を導入する必要があると考えた。今回はそのニーズに応えた製品を発見し、実際に導入したので使用した結果と所感を述べる。
2. FOOKO スライサー 野菜カッターの概要
Amazonの「FOOKO スライサー 野菜カッター」は上から野菜等を押し付けてハンドル式の部分を手で回すことで、中央の刃部が回転し、切られたものが排出される機構となっている。Amazonにはこのようなタイプの似たような低価格の製品がいくつか出回っているが、マーケットプレイスの出品者で真偽が分からず、割高でもトラブル時や不良品のリスクを考慮し、Amazon発送の製品から購入することが安全である。
スライサーの内容は以下の図のようになる。
刃が5種あるが、鋭利な刃は1種のみでほかの刃は指で優しくなぞっても切れることはないが、やや鋭さを見せている。その他の部品としては刃固定用の円状の筒、ハンドル、土台、上から押さえつけるための蓋が付属している。
根幹となる刃の種類について詳細に見ていくと、「細切り」「太切り」「スライス(ギザギザ)」「スライス(通常)」「すりおろし」の5種がある。原則、筒に同タイプの刃を両側に装着し、ハンドルを回すことで野菜等がカットできる。
土台とアクリルの部品は中央のボタンを押しながらスライドすることで取り外すことができる。土台の下部のつまみは、床への吸盤を締めるための役割を果たしている。つまみの初期位置を中央にもってきて、右側につまみを回すことによって、底部のゴム製の素材が床と密着し、吸盤となり土台を動きにくくすることができる。ただし、上から手で抑えながらハンドルを回すため、つまみを回して密着させても外れる場合が多い。おまけ程度に考えたほうが良いと思われる。
3. 実際の使用・所感
実際に人参を細切りの刃でカットした結果を以下に示す。
人参2本を今回のスライサーでカットしたが、カットの所要時間は約5分であった。包丁でカットする場合は倍以上の時間を要すると思われる。切った結果は綺麗であり、自然に切ることができていることを確認した。
デメリット・課題に感じる点については、2点ある。1点目は、刃に切った後の残り物が付着し、つまようじ等で取り出す必要があることである。細切りで刃も緻密すぎることはないため、ある程度は取り出しやすいが、包丁で切るよりかは「洗い」の負担が若干増えることとなる。なお、私は食洗機を導入しているため、つまようじで軽く残り物を綺麗にしたあとに、そのまま食洗機に投入することで負担を大きく軽減している。
デメリットの2点目は、人参等硬いものをハンドルで回す際に、ハンドルがプラスチックでできているため負荷がかかり、いずれ折れそうな懸念があることである。基本的にはハンドルは分厚い構造でちょっとのことでは折れないと思われるが、経年劣化によりポキっといってしまいそうな不安の中、ハンドルを回すこととなった。一括ではなく部品ごとモジュール化されていることが特徴の製品であるため、万が一の場合を見越し、部品ごとの購入もできれば良いと感じた。
4. まとめ
今回は、野菜カットの負担軽減のために「FOOKO スライサー 野菜カッター」を導入し実際に使用した結果・所感について述べた。
機器の構造的には、非常によく考えられた製品であると感じ、電動スライサー等の製品は1万以上の高価な製品が主流であることに対し、本製品は手動によるスライスで3000-4000円台の価格帯に位置していることも手が出しやすいものとなっている。
野菜のカット等をよくする方向け、じゃがいものギザギザスライスでポテトチップスを作りたい方向け、大量のにんにくのスライスを仕込みたい方向けなど1つの製品で様々な用途が考えられる。手を怪我することもなく、安全に処理できる本製品は是非おすすめしたい製品である。
導入を検討している方向けに参考となれば幸いである。