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圧力IH炊飯器 NW-FA10を導入

1. はじめに

 私は自宅でTIGER JBH-G100のマイコン炊飯ジャーを使用していたが、内釜のコーティングが剥がれ、米が釜にこびり付く事象が常に生じるようになっていた。同時に、安価な製品で炊いた米の出来上がりにも次第に疑問が生じるようになり、高級炊飯器への期待と導入を検討することとなった。様々な高級炊飯器を比較検討する中で最も安定感があり、価格が最も安価に購入できたのが「NW-FA10」であった。

 高級炊飯器を導入する狙いとして、日々の生活における料理部門の品質向上が挙げられる。自宅では高級ドライヤーである「レプロナイザー7D Plus」をはじめ、Panasonicのドラム時洗濯機、食洗機を本格導入し、その効果について本サイト上で所感を述べてきた。高価格帯の製品は十分に研究開発されたものでQOL向上や時間短縮に繋がりやすいものとなる。高級炊飯器においても同様にその効果が得られ達成できることが本プロジェクトのゴールである。

 従って、本記事では象印のNW-FA10を実際に導入した所感と以前使用していた「JBH-G100」との炊きあがりの比較を交えながら、レビューを行う。

 

2. NW-FA10の選択理由

 高級炊飯器には各ベンダが製品を展開しているが、主要な製品群ととしては「象印 NW-FA10」、「タイガー JPL-S100」、「Panasonic SR-VSX101」などであり、そのほかに三菱電機、日立、東芝も候補として挙がってくる。

 はじめに着目したのは炊飯器の新製品が登場する時期である。例年6-7月にNEWモデルが発表されることに伴い、型落ちとして製品が底値に近くなり、在庫処分されやすい期間が6-7月前後と推測した。実際に5月には象印はNW-FA10の後継モデル「NW-FB10」を発表し、タイガーは6月にJPL-S100の後継モデル「JRX-T100」を発表している。従って、新製品と現行モデルとの機能差を比較し、大きな差がなければ型落ちの現行モデルを購入した方が圧倒的にお得となる。

 次に、各ベンダの炊飯器ラインナップを比較した内容として、以下のサイトで特徴が抑えられていたため仕上がりのイメージを確認するために参考とした。

 正直なところ、高級炊飯器で各ベンダによる圧倒的な仕上がりの差異はないものと推定した。あとは個人の好みとなってくるが機能面に面白みを感じるか、オールマイティ製に重みを置くか、ブランドイメージに左右されるかの判断となってくる。自身の場合は、抑えられる機能の範囲、メンテナンス性、冷凍ご飯の品質など細かい箇所に行き届いているかを総合的に判断することとした。

 まずPanasonicの炊飯器は、国内での炊飯器製造を終了することから導入を見送った。更に、日立や東芝は価格的に値崩れしていたり、細かな機能について魅力が平均的だったため見送った。三菱電機は唯一圧力IHではなくIH炊飯器だったため見送った。最終的には消去法的に「象印 NW-FA10」「タイガー JPL-S100」の二択となった。

 JPL-S100(後継のJRX-T100)は、内釜と火力で炊くことに特化したイメージを持ち、NW-FA10(後継のNW-FB10)は3DローテーションIH構造によるかまどの炎のゆらぎを再現した構造的なアプローチが特徴的だった。価格的にも安いのはNW-FA10であり、総合的に機能面やコスパの面からすると象印の製品がプロジェクトの目的達成となり得ると判断したため、NW-FA10を導入することとした。

 一方で、JPL-S100(後継のJRX-T100)の内蓋における食洗機対応や、お焦げがつきやすい高級感のある土鍋には目を引かれるものがあった。しかし、予算の兼ね合い上見送ることとした。

 

3. 炊き上がりの品質比較

 従来使用していたTIGER JBH-G100の炊きあがり結果と、今回導入したNW-FA10の炊きあがり結果を比較したイメージを以下に示す。なお、炊きあがりのモードとしては、その炊飯器にとってベストで炊けるモードを採用し、JBH-G100においては白米モードで実行時間50-60分、NW-FA10においては熟成炊きモードで無洗米のカテゴリで実行時間75分で実施した。

TIGER JBH-G100の炊きあがり結果

NW-FA10の炊きあがり結果

 実際にイメージで炊きあがり結果を比較すると、TIGER JBH-G100のざらつきのある米粒に対し、NW-FA10は米粒の一粒一粒が大きく、艶がより感じられ全体的にふっくらしている様子が伺えた。また、匂いにおいてもNW-FA10が上品にほのかに香り、食感においては、ボリュームのある米粒が堪能できるとともに、米の甘さと食感が十分に味わえる印象だった。

 これまでは早炊きの利用機会が多く、NW-FA10の早炊き機能に関してはまずくはないが食べられる一般的なレベルであると認識している。反面、火力のあるJPL-S100(後継のJRX-T100)は早炊きでも一定の品質を保てているレビューが見受けられ、早炊きを積極的に活用し一定の品質を担保したいのであれば30分程度の中でJPL-S100が推奨となると思われるが、NW-FA10の早炊き機能はJPL-S100の炊きあがりを上回る20分程度であるため、どちらも一長一短であると考えられる。

 

4. 本体の保守性

 まずNW-FA10の本体の重さについては、内釜が重いだけで、内釜を先に取り出し別々に搬送することで重さはそれほど気にならない。しかし、内釜は重いので手洗いする際に傷をつけたり落とさないよう気を遣う場面がある。

 また、炊飯する度に手洗いが必要となる内蓋と内釜について、公式ではいずれも手洗いが必要である旨の注意書きがなされているが、内蓋については食洗機にゴリ押しで投入しても問題なさそうであったため、手洗いは内釜のみとした。仮に食洗機により内蓋が故障した場合、部品交換も内釜と比較すれば非常に安価で、なお内蓋が壊れるリスクは非常に発生確率が低いことから、リスク管理としては受容とした。

 運用上の課題としては、操作がタッチパネルである関係上、汚れがタッチパネル上についた場合拭き取ると誤操作してしまう点である。ロック機能が見当たらないため清掃の際にコンセントを抜く作業が必要となり、ワンタッチでロック/ロック解除が行えると良いと感じた。また、今後の課題としてIoTが挙げられる。タイガーの新フラッグシップ機(JRX-T100)はアプリより予約時間の変更や炊飯履歴が確認できるなどの連携が進んでいる。Panasonicドラム式洗濯機のようにアプリから操作を制御したりできるように、炊飯器においても今後IoTは拡大していくものと考えている。IoTはセキュリティの観点で考慮が必要な部分となっていくが、象印製品においても今後はそのような展開を期待したい。

 

5. まとめ

 本記事では、実際にNW-FA10を導入し運用結果について旧炊飯器との比較を交えながら所感や炊きあがり結果を示し、今後の課題を記載した。NW-FA10は今回紹介した機能のほかに、炊きあがりの米の硬さ等が調節できたり、わが家炊きとして炊飯器に感想を登録することで、どの炊き方が自分にフィットするかをブラッシュアップできる機能もある。

 現状、自身としては標準の熟成炊きで十分な状況となっているが、今後飽きが生じた際に普段とは違った炊き方を行い、アレンジしていく運用も面白いかもしれない。そういった意味で、長く使える製品であることが期待できる。

 象印製の圧力IH炊飯器の導入を検討されている方に参考となれば幸いである。

 

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